「ゲーム・オブ・スローンズ」、激しく面白いですね~(アマゾンプライム会員ならば、PRIME VIDEOで途中まで無料で見られます)。

奇人・変人・変態・狂人・病人みたいな人達が繰り広げているようにしか見えない、エログロがやたらに満載の超人気ファンタジー大作ドラマ。鉄の玉座を巡り、王国や諸侯や人々が駆け引きし、戦います。そこには愛や憎しみも絡みます。

お茶の間で家族と観たい方は「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」ではなく、「ロード・オブ・ザ・リング(LOR)」をどうぞ。

「ロード・オブ・ザ・リング」は、“聖なるもの” と “世界における闇の顕れ” の葛藤や戦いを描き、「最後は小さき者/佳き者が勝つのです」みたいな流れになっています。それに対し、「ゲーム・オブ・スローンズ」は “美徳に基づいて生きる人達(光の側面)” と “悪徳に基づいて生きる人達(闇の側面)” というように、登場人物が役割を分けられていません(唯一、現代人のノーマルに近い価値観で生きているのがスターク家)。

冒頭で書いたように「奇人・変人・変態・狂人・病人みたいな人達が繰り広げているようにしか見えない」ドラマなので、人間の質の8割を悪徳が占め、でも2割くらいは美徳もありそうで(美徳ゼロな感じの人もいる)、「人間って、一概にいい者(白)とも悪い者(黒)とも言えず、よく分からないグレーな生き物だよなあ」「人間誰しも、どこかしら奇人・変人・変態・狂人・病人みたいなところをもっているんだなあ」と思います。

登場人物が多く、いろんな王国での派生的なドラマが、王都の鉄の玉座を巡る大きなドラマへと繋がって行くので、最初は何が何だかよく分からないのですけれど、エピソードやシーズンが進むにつれ、引きこまれていきます。

戦いのシーンも多く、ざっくり言うと軍隊とは、数十人、数百人、数千人、数万人と規模は違っても、全体でひとつの人格(組織的なエゴ)を成していると、ドラマを観ていて感じるのですね。

組織の下に行けば行くほど、小局的かつ具体的な概念(下位マインド)を具現化するのが、その役割となります。殺す、略奪する、怪我をする、汚れる、疲れるというような、不快指数の高い現場を担当します。

組織の上に行けばいくほど、大局的かつ抽象的な概念(上位マインド)の具現化を担当するウエイトが高くなります。密室で作戦を立てる、部下に命ずる/指揮する、戦士を鼓舞する、戦いの大義を語る、部下では決められない/解決できないことを調整し打開する、など。最終的には下位兵士達と共に戦うことにはなるのでしょうが、それ以前に必要とされているのは、組織における上位マインドに秀でた智将(知略に長けたトップ)であることです。命を懸けて何かを得んとする以上、何となく戦って(戦わせて)、何となく死んでいく(死なせる)わけにはいきません。

戦いを通じて手に入れようとしているのは、組織の上位・下位ともに「自分達にとっての脅威を倒し、自分達の安全・安定・繁栄を確保すること(エゴマインドが常に目論んでいること)」という点で共通しています。

ただし、下位の者達が「お腹いっぱい食べたい」「ぐっすり眠りたい」「性欲を満たしたい」「人生がラクになるような褒賞(金・宝石・土地・名誉)が欲しい」あたりで動いているのに対し、上位の者達は「〇〇の王国が栄えるように」「主君〇〇王に栄光をもたらせ」「我々は誇り高き〇〇の民だ。永遠の繁栄を」的な、下位に比べれば抽象的な概念を通じて、人々のやる気を取りまとめ、彼らを上手く活用することで、より強大な権力や影響力を得ようとしています。

生存していくための御馳走や酒、心地よい寝床、魅力的な異性だけではなく、観念として何か高尚な感じるのするもの、信ずるに値するもの、気持ちの拠り所となるものが、人々を取りまとめていくために必要、というところを、組織の上位マインド(=上位者のマインド)が担当しているわけです。

「御馳走や酒、心地よい寝床、魅力的な異性」が得られるとしても、現場の危険な汚れ仕事を積極的にしたい人は本来多くないので、それらをさせるためにも、知略に長けていることと同じくらい、大義(キレイで立派な理由づけ)が必要となります。成果を得るための「ネットワーク作り、拡大」「お互いの結び付きの強化」において、上位のマインドが神経ネットワークの “つなぎの役割” を果たします。それが上手くいかないと、実に残念な結果になります。ただし上手く行ったら幸せになれるのか、それはまた別の問題です。

軍隊における下位マインドと上位マインドは、(上位マインドがどれだけキレイな事を言っていたとしても)段階が違うだけで、どちらも漏れなくエゴですが、それらをひとつの身体で連携させながら生きているのが私たち人間です。

エゴマインド相互の破綻のない関係性には、ふたつあります。

上位⇒下位: 抽象的な概念(観念としてな何か高尚な感じのするもの/信じるに値するもの/気持ちの拠り所となるもの)の達成のために、下位の行為を正当化/意義あるものと位置づける

下位⇒上位: 下位の行為の正当化のために、抽象的な概念(高尚な感じのするもの/信じるに値するもの/気持ちの拠り所となるもの)の後方からの援護射撃を活用する

これら双方向の流れを上手にコントロールすると、組織や個人の士気は上がり、成果の獲得は有利となり、どれだけ叡智や愛に欠けるプロセスであったとしても、当事者達の脳内で「自分は美しく正しい考えのもとに望む成果を得た」と変換されます。

「ゲーム・オブ・スローンズ」の場合は “玉座を手に入れるためのゲーム” ですが、ベースにあるのは “マインドのゲーム” です。

私達が人生の “マインドのゲーム” で勝利しようと思うのであれば、自分の内側の上位マインド(大局&抽象的)と下位マインド(小局&具体的)の動きに気づいていなければならないし、その両者の連携に破綻がないように心がけねばなりません。つまり、自分を上手に騙す術が必要ということです。「自分に正直に生きたい」と思う人は、“マインドのゲーム” からは退いていきます。

この記事は、よく分からない内容かもしれません。でも「ゲーム・オブ・スローンズ」はとても面白いドラマだから、機会があったら是非見てね☆

オススメ関連記事: