私はマーケティングリサーチャーであり、グループインタビュー (座談会) のモデレーター (司会者みたいな役割を果たす人) をすることがあります。



今の30代の人たちって、大人しいですよね。同じ30代でも、女性の方が、男性よりも元気なようですが。

もちろん座談会のテーマにより、盛り上がる/盛り上がらないはありますし、初対面同士で何かについて語り合うことを苦手とする人もいます。

でも、それとは関係なく、この年代は総じて大人しく、自分から意見や感情の表現をすることが少ないように感じます。理由としては、育った時代の経済・産業・教育といった環境要因が挙げられることが多いですね。

40代の人たちは、全般に30代よりも元気だし、よくしゃべり、よく笑い、自分の考えを積極的に表現します。

「それは40代となり、“おじさん” “おばさん” へと脱皮して、恥を知らなくなったからではないの?」と思う方がいらっしゃるかもしれません。

答えは「はい」 であり「いいえ」 でもあります。なぜなら、現在の40代の人たちが30代だった頃の座談会は、今の30代よりもっとパワフルでしたから。

ほかのモデレーターの方はこう言っていました。

「今の30代って、周囲の出方と自分の出し方を気にしすぎる。様子をうかがって黙っていて、あんまりしゃべらないんだけれど、しゃべりだすと長い」

今の40代は、ズバリのバブル世代とは限りませんけれど、イケイケな世の中だった頃を知っています (特に40代でも上の方)。

その子供時代は、今の30代のように、家庭がどんな経済レベルであったとしても同じようなものを買っている、持つことができているというところまで、物質的には恵まれていなかったと思います。

今の30代は生まれ育ったベースの経済は、今の40代よりも恵まれていたんではないでしょうか。成長してから、経済や産業に陰りを体験したかもしれませんけれど。

つまり大雑把にいうと、40代は拡大の人生 (低いところから、高いところまで知っている人たち)、30代は伸びない人生(ベースは低くなかったが、そこからの変化が少ない人たち)ということになるでしょうか。

前者は、時代の勢いを自分の勢いと錯覚して自分を拡大解釈し、後者は、時代の失速を自分の現状として生きてきた、そんな感じかもしれません。同じ40代でも、前半の人と後半の人とでは、また傾向が違う気がします。

そうは言っても、いつの時代にも「今の若者は覇気がない、覇気が!」 と、ドヤす年寄りが存在します。なので、経済のせいだ、産業のせいだ、教育のせいだというように、限られた軸だけでその年代の気質を作った要因を語ることはできないのではないでしょうか。

おそらく、私の年代もその上の人たちから見れば「覇気」 がなかったのでしょうが、当事者としては「覇気がない」 つもりは毛頭ないわけで、この状態が 「フツー」 なんです。

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