修道院の門から入ると、自ずと目に留まるのはガヴィト(拝廊)と聖母教会。ガヴィトの一部と聖母教会以外の礼拝堂などは岩窟内部にあるため、外側からは見えません。
修復中の聖母教会のドームの手前に、ガヴィトの鐘楼がちょこんと鎮座しています。

※ ざっくりの修道院の解説を確認したい方は、こちらをご覧ください(ページの下のほうにあります)。

岩窟建築のゲガルド修道院(1)道のり&修道院をざっくり説明
エレヴァンからの道中のエピソード。加えてゲガルド修道院についての説明。
ガヴィト(拝廊)
ガヴィトは先の説明でいうと「建築的に複雑な壁で囲まれた部分と崖の奥深くにある部屋の両方を備えた精巧な構造物」にあたります。
入ると、こんな作りになっていました。
4本の自立型の柱が、中央に光を取り入れるための石の屋根を支えています。中央の空間は鍾乳石のドームで覆われており、11世紀頃のイスラム建築のムカルナに由来していると考えられています。



ガヴィトは ①聖母教会、②聖泉礼拝堂、③石窟礼拝堂のガヴィト の3箇所に接続しています。
聖母教会(ガヴィト ⇒ ①)
ガヴィトから先に進むと、つながっている建物のひとつである聖母教会(カトギケ聖堂ともいう)があります。先の説明でいうと1215年に「トルコ人からアルメニアの大部分を取り戻した、ジョージアのタマール女王の下でザカリド将軍だったザカレとイヴァネの兄弟の後押しを受けて建設された」教会です。






深紅のカーテンがありますので、洗礼等の儀式を行っていることがわかります。

教会入口の上方にあるレリーフは、聖母教会を建てたザカリア家の紋章であるそうです。
