エピソード1~6の続きです。
各エピソードのまとめ
エピソード7(遺体はある)
あらすじ
●ニット帽を被ったおじさん(ジェレミー・“ジェリー”・ホーン)が森の中にいます。兄のベンに電話をかけます。そして「車を盗まれた」と言いますが、自分の現在地を見失っているようです。
●ツイン・ピークス保安官事務所。ジップロックみたいな袋に3ページ分のノートが収められています。それはホークが発見したローラ・パーマーの日記の一部でした。フランク・トルーマン保安官はそのひとつを手に取って読みます。
●こう書いてありました。 “昨夜夢の中で次の言葉を聞いた。『私の名はアニー。デイルとローラが一緒にいる。善いデイルはロッジにいて、そこから出られない。あなたの日記にそう書いておいて』” あくまでも夢のなかのアニーの言葉であり、クーパー捜査官はローラ・パーマーの死後にツイン・ピークスへやってきているため、生前ふたりの間に面識はありません。
●“アニー” とは “アニー・ブラックバーン” であろうとホークは推測。彼女はRRカフェ(ダイナー)の経営者ノーマ・ジェニングスの異母姉妹にあたります。「アニーは森のあのロッジへ行った女性だ」「ローラの友人ハロルド・スミスの部屋で発見された日記のうち4ページがなくなっていて、そのうちの3ページがこれだろう」とホークは言います。
●「なぜトイレのドアから見つかったのか?」と問う保安官。ホークは日記の以下の部分を示します。“今は午前1時半。私は泣きすぎて、まともに息ができない。あれはボブじゃないことがはっきりとわかった”
●娘ローラに知られたくないことを悟られたリーランドが、3ページ分の日記を事務所のドアの隙間に隠したのだろうとホークは推理します。隠したタイミングについては、はっきりとしたことはわかりませんでした。
●「“善いデイルはロッジにいて、そこから出られない” とあるが、ハリー・トルーマン保安官はその夜アニーとロッジから出てくるクーパーを見ているし、ウィル・ヘイワード医師とハリーは彼をグレート・ノーザン・ホテルへ運んでいる」「しかし、もし善いクーパーがロッジにいて出られないなら、あの夜ハリーが見た、ロッジからアニーと出てきたクーパーは善いクーパーではない」とホークは述べます。フランク・トルーマン保安官は当時の所長ハリーの意見を電話で聴こうとしますが、タイミングが悪かったようで日を改めることにします。
●森あるいは林のなかにある敷地。アンディ保安官補は停めてあるトラックについて男を問いただしています。トラックはリチャードが運転し、少年をはねたものでした。そこで事情聴取されるのは男にとって大変不都合だったようで、彼とアンディはジョーンズ家の近く、スパークウッドの林道で16時半に会うことを約束します。
●ツイン・ピークス保安官事務所。所長フランクはウィル・ヘイワード医師に電話をかけます。その後ふたりは Skype で会話を再開。医師に、グレート・ノーザン・ホテルでクーパーを診察した日のことを尋ねます。「その日の朝からクーパー捜査官の様子は奇妙だった。病院で回診の合間に検査を受けさせたが、その1時間後に服を着替え、昏睡状態のオードリー・ホーンのいる集中治療室から出てくるところを目撃した。そのときの表情も奇妙だった」と語ります。
●サウスダコタ州バックホーン警察。デイヴ・マックレイ刑事のところへノックス中尉がやってきます。「軍のデータベースに照会した指紋の出どころが知りたい」と言います。「遺体から採取したものだ」と刑事が説明すると中尉は驚きます。「遺体があったのか」と。鑑識官(監察医)コンスタンス・タルボットは保管している頭部のない死体を中尉に見せます。死体の推定年齢は40代後半、死後5~6日以内であることをタルボットは説明します。
●動揺を隠しきれない中尉はデイヴィス大佐に電話をかけ「今回は遺体もあります」と報告。大佐は「わかった。では一本電話を入れなければ」とだけ返して受話器を置こうとします。ノックス中尉は食い下がり、①頭部がないこと、②推定年齢が異なることを伝達。指紋はブリッグス少佐のものであるようだが、彼が数日前まで生きていたとすれば70代でないとおかしいことが、ふたりの間で共有されます。
●電話をしているノックス中尉の背後から浮浪者のような黒い男(ウッズマン)がやってきます。中尉との会話を終えてデイヴィス大佐は誰かに電話をかけます。ノックス中尉はバックホーン警察に対し、この遺体を機密扱いにするよう指示します。
●口笛を吹くFBIのゴードン。アルバート特別捜査官がノックして入室。クーパー捜査官の元秘書ダイアン・エヴァンスとの面会について報告。
●FBIのゴードンとアルバートはダイアンの自宅を訪ねます(ダイアンはモテ女設定です)。サウスダコタの連邦刑務所にいるクーパー捜査官に面会し、どう感じたかを教えてもらうよう依頼します。「サウスダゴタ」「連邦刑務所」とダイアンはつぶやきます。
●ゴードン、アルバート、ダイアン、タミーは専用機でサウスダコタへ向かいます。タミーによって25年前のクーパーの指紋と2日前のロン毛クーパーのそれが同じであること、しかしコードマークの向きが逆向きなことが報告されます。「『とても』じゃくて『もてと』だ」とゴードン。「それ、どういう意味なんです?」とタミー。「左薬指はスピリチュアルな指だ」とゴードンは説明します。
●25年の間に唯一撮られたクーパーの写真を取り出すアルバート。場所はブラジルのリオデジャネイロ郊外にあったクーパーの自宅と言っています。彼がそこを出たときにイパネマの娘に所有者が変わったそうです。
●スー・シティのヤンクトン連邦刑務所。ダイアンはロン毛クーパーと2人だけで面会します。「やはり君が来たか。また会えてうれしいよ、ダイアン」「私たちが最後に会ったのはいつだった?」「俺に怒っているのか?」「どう思う?」「君は俺に怒っていると思う」「私たちが最後に会ったのはいつ?」「君の家だった」「そうよ。あの夜のこと覚えている?」「あの夜のことは忘れない」「私もよ。一生忘れない。あなたは誰なの?」「それはどういう意味だ?」「私を見て。私を見てよ」という会話がなされて面会は終了。
●FBIゴードンはマーフィー刑務所長に「連絡するまで、あの男を勾留してくれ」と依頼。
●刑務所の駐車場。ダイアンはゴードンに対し「あれは私が知っているデイル・クーパーじゃない」と訴えます。彼のハートから、あるべき何かが消えているというのです。ロン毛クーパーとの会話にあった “あの夜” については後日ゴードンのみに話すと言います。
●檻の中に戻されたロン毛クーパーはマーフィー刑務所長との面会を求めていると看守に伝えます。「ストロベリーの件」と言っています。
●アンディ保安官補はジョーンズ家の近く、スパークウッドの林道で男を待っています。その頃、件のトラックは元の場所にあり、建物の扉は開いています。
●刑務所の所長室。マーフィー刑務所長とロン毛クーパーが面会。ロン毛クーパーの車から発見された1本の犬の脚に関連して「残りの3本は今あんたが考えている情報とともに消えた」「俺に何かが起きたら2人の人間がここに来る」と所長を脅迫します。ロン毛クーパーが所長に不利な情報をもっている証として「ジョー・マクラスキー」という名前を挙げます。所長は要求に屈し、ロン毛クーパーのために車と銃を用意、同じ刑務所にいるレイ・モンローとともに午前1時に脱獄できるよう手配します。
●ラッキー7保険の入っている建物前。銃を構える男の像を見上げる位置にジェイニーE・ジョーンズが立っています。
●デスクのダギーに対し、敏腕調査員アンソニー・シンクレアが話しかけます。ダギーと社長ブッシュネルが山のようなファイルを前に、何を話していたのかを気にしているようです。
●道路に停めた車のドアを勢いよく閉め、ジェイニーEは建物へと向かいます。
●ラッキー7保険のオフィス。ダニーに話を聞きたいと刑事たちがやってきていることを伝えにロンダがやってきます。“刑事” と聞いて、アンソニー・シンクレアはそそくさとダギーの部屋から出ていきます。
●入れ替わるようにフスコら刑事が入室。そこに妻のジェイニーEもやってきます。ダギーの消えた車について警察とジェイニーEがやりとりします。社長のブッシュネルがやってきます。ダギーの車が某所で爆発し、窃盗団関係の数名が死んだことが警察によって伝えられます。
●ジェイニーEに小言を言われながら建物から出てきたダギー。アイク・「ザ・スパイク」・シュタットラーによって射殺されそうになります。しかし機敏な身のこなしでダギーは「ザ・スパイク」を取り押さえます。そこに “進化した腕(木)” が現れ「手を引きちぎれ」と言い、ダギーによって銃を奪われた「ザ・スパイク」は逃走。銃には肉片らしきものが残っていました。
●ベンジャミン・“ベン”・ホーンは経営するホテルのオフィスにいます。秘書のビヴァリー・ペイジが部屋のどこかから音がすると指摘しています。「先週から聞こえ出して音が大きくなった」と言います。オレンジのフロアライト辺りが出どころではないかと考えますが、違う所からのようでもあります。
●彼女は思い出して、郵送されてきたグレート・ノーザン・ホテル315号室の鍵をベンに渡します。カードキーに替える前、つまり20年以上前の鍵であること、315号室は25年前にクーパー捜査官が撃たれた部屋であることをビヴァリーに話します。
●ビヴァリー・ペイジは帰宅。戸口で介護士マージと話をします。彼女の夫トムは病気で、気を紛らわすことがないためか妻ビヴァリーの身辺を疑るような態度をとり、妻を不愉快にさせます。
●バンバン・バー。閉店後なのか客はおらず清掃中です。そこへ電話がかかってきます。カウンターの男性は「ロードハウスのジャン・ミシェルだ」と言います。売春婦のデリバリーという裏稼業があるようです。「ロードハウスはルノー家が57年経営してきた」と “なめるなよ” といわんばかりの態度です。
●深夜のヤンクトン連邦刑務所。檻のドアが開き、ロン毛クーパーとレイ・モンローは脱獄します。それを見つめるマーフィー刑務所長。アメリカの刑務所にもいろいろあり、ヤンクトン連邦刑務所は刑務官も環境も緩めとされています。
●RRカフェ(ダイナー)。「ビリーを見なかったか」という男が飛び込んできます。「見ていない」との返答に走り去ります。シェリーはカウンターで、ハイジはボックス席を行き来して接客、ノーマはテーブルで帳簿をつけています。
登場人物メモ
[ワシントン州ツイン・ピークス関係者]
ウィル・ヘイワード:医師。失踪直前のクーパー捜査官も診察。演じていたウォーレン・フロストは2017年2月に92歳で逝去。脚本家、エピソード15で犬を連れて山歩きしていたシリル・ポンス役のマーク・フロストの父
[バンバン・バー関係者]
ジャン・ミッシェル・ルノー:本家で “ジャック・ルノー” 役だった人が “ジャン・ミッシェル・ルノー”。あとで本家を見直したところ、ジャック・ルノーはリーランドによって入院中に窒息死させられた模様。ルノー家の長男が “ジャン” の名で本家に登場していたが、2017年5月に彼を演じていたマイケル・パークスは亡くなっている。ルノー家の今まで登場してこなかった一員みたいな感じ?
結局、どういうことなの?
柱は3つ。①発見されたローラの日記3ページ分に書かれた内容、②ガーランド・ブリッグス少佐と指紋が一致した頭部のない謎の死体、③ダイアンと面会したロン毛クーパー(&レイ・モンロー)の脱獄。
サブのお話が「子どもをはねた後のリチャードの逃走」「ダギー(善いクーパー)の部分的覚醒(殺し屋を制する)」。
さらにサブがグレート・ノーザン・ホテル経営者のベン・ホーン、秘書ビヴァリー、その夫トム、ベンの弟で困ったちゃんジェリー周辺のお話。
エピソード8(火はあるか?)
中盤がSFの世界で、わかりづらい展開になっています。しかも長い。ひょっとしたら、それだけ重要なシーンなのかもしれません。
あらすじ
●レイの運転する車で移動するロン毛クーパー。「この車には3つの追跡装置が付いている」と言います。前を走るトラックのナンバーを入力した後、携帯電話を車窓から投げ捨てます。
●捕まって刑務所に入れられていたことに関して「ヘマをして悪かった」とレイはロン毛クーパーに謝罪。「ダーリャから話を聞いた。お前が必要なので刑務所から出すよう謀った」とロン毛クーパーは返します。そして「彼らが “農場” と呼ぶ場所へ行く」ようレイに指示。ロン毛クーパーは「俺の欲しいもの」にこだわり、レイは「数字は完璧に記憶している」ことを強調。レイは自分のもっている情報を駆け引きの材料にしようと考えていたのかもしれません。
●ハイウェイから降り、「小便だ」とレイは車を停めて車外に出ます。グローブボックスから拳銃を取り出すロン毛クーパー。しかし逆にレイによって撃たれます。すると黒い人影がいくつも現れ、ロン毛クーパーの命を救おうとします。腰を抜かして、その光景を眺めるレイ。転がるようにして車に乗り込み、その場を後にします。
●運転しながら、レイはフィリップ(恐らくジェフリーズ)に電話します。「ヤツは死んだと思うが仲間が現れた。そしてヤツの中には何かいた。それがすべての鍵になるかもしれない。もし追ってきてら、そこで殺す」
●いつもはバンバン・バーのネオン看板が映ってから演奏に入るのですが「皆さん、ロードハウスが誇りをもって迎えます」という司会者がショーの導入を行います。’The’ Nine Inch Nails というバンドが出演。調べてみると “オハイオ州クリーブランドで結成されたインダストリアル・ロックバンド” ってことなんですが、インダストリアルってノイジーで昇華されるものもないから好きじゃないわ(個人の感想です)。“She’s gone away” って曲を披露。彼らは2020年に “ロックの殿堂” 入りしたそうです。
●暗がりでロン毛クーパーは意識を取り戻します。あんな具合に黒い人影たちが蘇生してくれるなら、何があっても不死身なのではないでしょうか。“不死身” ってつまらない。死ぬこともあり得るから先の話が気になるわけで。…とにかく彼は一回は復活を遂げました。
●1945年7月16日午前5時29分、ニューメキシコ州ホワイトサンズ。人類初の核実験であるトリニティ実験の様子が描写されます。カウントダウンがあり、キノコ雲のようなものが広がります。何かが分裂を繰り返し、光の粒が暗闇で踊ります。火山噴火のような色と音が繰り返されます。延々やっています。長いぜ。
●…と思ったところで白黒映像のガソリンスタンド。白い煙と光。黒い人たちが給油スペースやコンビニエンスストア内を歩き回ります。光があるとき黒い人たちは見えなくなり、暗闇になると彼らが盛んに動き回っていることがわかります。
●真っ暗闇に人型(エクスペリメント)が浮かび上がります。人型から伸びていく “へその緒” 的なものには核爆発の際の粒子も含まれているんですかね?産み出した卵のなかに “ボブ” がいました。
●爆発によって鏡面で覆われた物体(金の玉風)が現れます。飛びます、飛びます、飛んでいきます。そして海上に頭を出しているピーク(頂)へ。
●ピーク(頂)には建物があります。中に部屋があり、釣鐘状の物体や蓄音機が置かれています。ドレスで着飾った女性(セニョリータ Dido)がソファーに座っています。彼女は等間隔で鳴らされる音を耳にします。そこに男(“消防士” あるいは “巨人”)が現れます。彼は釣鐘状のものから発せられる音にしばらく耳を傾けた後、スイッチらしきものをOFFにします。そしてゆっくりと立ち去ります。
●男(“消防士” あるいは “巨人”)は階段を昇ります。歩いていった先には釣鐘状のものがあり、スクリーンにはトリニティ実験、ガソリンスタンドを歩き回る黒い人影たち、人型から伸びる “へその緒” 的なものが映し出されます。“へその緒” 的なものの間に “ボブ” の顔が現れます。
●男(“消防士” あるいは “巨人”)は宙を上昇し、さきほどソファに座っていたドレスの女性(セニョリータ Dido)が歩いてきます。彼女は映像に浮かび上がった “ボブ” を見つめます。映像は夜空の無数の星のようなものに変わります。宙に浮いた男(“消防士” あるいは “巨人”)の頭部から金色の粒子が流れ出て(フォルムは“進化した腕(話す木)に似ているかな)、映像の無数の星(光の粒?)と重なります。それをドレスの女性が見つめています。
●宙に浮いた男(“消防士” あるいは “巨人”)の頭部から流れ出る金色の粒子から、半透明の金色のボールが誕生し、女性(セニョリータ Dido)が手に取ります。ボールの内部にローラ・パーマーの顔が浮かびます。ドレスの女性はボールを宙へと手離します。ボールは金色の管に吸い込まれ、やがてスクリーンの中の地球に投下されます。ドレスの女性は安堵したかのような表情を見せます。
●1956年8月5日、ニューメキシコ砂漠。卵のようなものが落ちています。そこからゴキブリとヤモリを足して2で割ったような生き物が生まれます。
●夜のガソリンスタンド。若いカップルが歩いてきます。女性が1セントコインを拾い「表が上よ。幸運がやってくるという印」と言います。「幸運が来るように祈っている」と男性は彼女に返します。
●空中から大地に男性が降り立ちます。走ってきた車の前に立ちはだかります。「火はあるか?」と浮浪者のような男(ウッズマン)が話しかけます。魔というか邪のようなものを感じたドライバーたちは急発進してその場から離れます。
●先ほどの若いカップルが夜道を歩いています。女性は以前から男性に好意をもっていたけれど、男性はほかの女性と付き合っていた、その彼女と別れたので今夜は家まで送ってくれている、ということのようです。別れ際、男性は女性にキスをします。
●浮浪者風の男が道の向こうにある塔をもつ建物に向かって歩いていきます。
●“KPJK” と書かれたラジオ局。調べてみると、今ある “KPJK” は北カリフォルニアの公共メディアらしいのですが、ニューメキシコ砂漠と北カリフォルニアって別の地点のような気がします。ドラマの “KPJK” は職場や一般家庭に向けて放送プログラムを提供しています。
●浮浪者のような男は “KPJK” の受付嬢に「火はあるか?」と話しかけ、左手で彼女の頭を割ります。次に放送室に侵入して男性を襲います。マイクを奪い「これは水だ。そしてこれが井戸。すべて飲み干し降りていけ。この馬は白目で中は闇」と繰り返します。それを聞いていたダイナーの女性、修理工場の男性は倒れてしまいます。
●地べたを気色悪いゴキブリみたいな生き物が這っています。家屋の窓へと飛び込み、若い女性の口から中に入ります。ラジオ局 “KPJK” から、浮浪者みたいな男が出ていきます。
登場人物メモ
登場人物についての解説というよりは、なんだかよくわからない存在についてのメモ。
セニョリータ Dido:「何者っすか?この人」の代表格。裕木奈江演じるナイドが “Naido” で「内道」なので、“Dido” は「大道」を指しているのだろうか
ウッズマン:神出鬼没の浮浪者風の男。握力が強い。悪の側の存在
わらわらと多数出てくる黒い男たち(肉体をもたない):「1匹見かけたら100匹いると思え」のゴキブリのごとし。ウッズマンの分身だろうか。とりあえず悪の化身だと思う
エクスペリメント:人型エネルギー。トリニティ実験の際、無数の卵を吐き出したのがこの存在であるらしい。“ボブ” の卵もこの存在が吐き出した
[赤い部屋関係者]
“マイク”:もとは “ボブ” の仲間だった。時間軸は固定されたものでないという趣旨のことを言っている。スピリットから “種” となる金の玉を作ることができる。地上へ行くときも、死んだときも通過する赤い部屋の水先案内人のような存在。演じていたアル・ストロベルは2022年12月、82歳で逝去
“消防士” または “巨人”:預言者、あるいはミーディアム。なにがしかの存在を媒介する役割を果たす
結局、どういうことなの?
ロン毛クーパーはレイ・モンローを連れて刑務所を脱出。もともとレイはダーリャとともにロン毛クーパーを裏切ろうとしていたので、逃走の道すがらに彼を銃で撃ちます。死んだかのように見えたロン毛クーパーでしたが、肉体をもたない黒い男たちによって救命されます。
やたら長いのがトリニティ実験にまつわる部分。
①人類初の核実験(1945年)の際、エクスペリメントが無数の卵を吐き出す
②卵には “ボブ” も含まれている
③(私の勝手な想像では)核分裂に伴い “悪の卵” と “善の粒子” が増産された(『善悪』等の二元的対立軸自体はトリニティ実験によって生まれたわけではない。それよりずっと以前から存在していた。よって聖書の楽園でアダムとイヴが善悪の実を食べたときに次ぐ、二元化(善vs悪)の2度目のインパクトとして描かれているのではないかと思う)
④トリニティ実験のエネルギーによって “巨人” あるいは “消防士” の頭部から流れ出た粒子から金の卵が生まれる
⑤ “善の粒子” の働きを託された代表的存在がローラ・パーマー(とってつけたような話である)
⑥金の卵が地球へ投入される(ということはトリニティ実験は地上だけのイベントではなかったことになりませんかね?)
ドラマ内で “ロッジ” という言葉をしばしば耳にしますが、ブラック・ロッジの勢力を拡大するために草の根のゴキブリ活動を展開しているのが浮浪者風の男 “ウッズマン”。そんな感じではないかと思いました。
いずれにせよ、よくわからないエピソードでした。