選択なき死への道~自己信頼と巡り合わせ

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どんな苦境に立っても、どんなに挫けそうでも、自分を信じ選択し可能性に賭けて行動しつづける、それが登山、登攀に挑む人達に共通したメンタリティであるようです。

映画「運命を分けたザイル」も実話に基づいた再現モノです。

1985年、南アメリカはペルー。イギリスの登山家であるジョー・シンプソン(25歳)、サイモン・イェーツ(21歳)は、未踏だったシウラ・グランデ(6356m)の西壁に史上初の登頂を果たします。

しかし下山時、ジョーが氷壁から滑落し片足を骨折。サイモンは骨折したジョーを助けながら、極めて難易度の高いルートで下山を続けます。

ジョーとサイモンはザイルで繋がれていました。足を骨折しているジョーは再び滑落し、ザイルの一方をサイモンが固定するなか、氷の絶壁に宙づりになります。

ジョーの状況を目視確認することのできないサイモンは、進退窮まった1時間半後、ふたりのうちどちらかが助かるための “ある選択” をします。

ふたりをつなぐザイルを切断したのです(登山界では「あるまじき」ことらしい)。それにより、ジョーはクレバスに落下(クレバスは、こんな感じ↓)。

それでも彼は生きていました。

クレバスに落下したこと自体を知らぬまま「ジョーは死んだ」と思い込んだサイモンは、フラフラになりながらベースキャンプに戻ります。

片足を骨折し体力も使い果たしたジョーは、痛みに苦しみながら、健康な肉体でも脱出困難なクレバスから外に出ることに成功。這ったり、よろめいたり、絶望に泣きわめいたり、狂ったように大笑いしたりしながら、数日かけて最終的にベースキャンプに到達し生還を果たします。

「『自分だけは死ぬはずがない』という若者特有の過信」

「最後まで自分を信じて進む。登頂したとしても、そこにいるのは数分。世の中の人にとっては、どうでもいいことに命を懸ける。そうせずにはいられない。馬鹿なんだ」

ジョーは「運命を分けたザイル2 [DVD]」のなかで、そう言っています。

ジョーが大けがを負いながらも奇跡の生還を果たしたのは「次の20分で、あの地点に到達する」という短期目標の、気が遠くなるほどの積み重ねによるもので、目標に対する並はずれた “粘り強さ“ と “成し遂げる力” が前提にありました。

サイモンが非難を浴びたザイルの切断も、それを実行に移したからこそ、結果としてサイモンとジョーのふたりともが生き延びられたのかもしれません(ザイルで繋がったままだったら、ふたりとも絶命していたかもしれない)。

しかしすべて結果論であって、何がどうであっても死ぬときは死ぬのでしょうし、助かるときは助かるのではないでしょうか。

ザイルを切ったことでふたりとも死ぬ、というシナリオもあり得るし、ジョーが超人的な頑張りを見せたところで力尽きて死ぬ、あるいは頑張らなくても思いも寄らぬ何かしらの助けがやってきて救助される、ということもあり得ます。

エベレストの大量遭難事故でいえば、AC隊顧客のベック・ウェザーズは救助のプロセスで「もう助からないだろう」と2回も後回しにされました(実質、雪のなかに見捨てられ放置されていた)。

しかしどういうわけか2回とも虫の息から復活し、誰が介抱したわけでもないのに動き出し、最終的にはヘリコプターで搬送されています。

成し遂げたいことが大きければ大きいほど、人間ひとりの力ではコントロールできない、どうにもすることのできない部分が増え、大きな運命の采配は最終的には “自分” という存在を超えたところで振るわれる、そう感じます。

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