私は比較的真面目な性格なので、HHM弁護士ハワード・ハムリンを失墜させようという、弁護士ソウル&キム(詐欺師マインドカップル)による度の過ぎた悪だくみに対し、若干の不愉快さを感じ始めていたところ。そんな視聴者の気持ちを汲むように、このエピソードではバランス調整が図られています。
エピソード7(計画と実行)
サマランカファミリーのラロは、ドイツ人技師から得た情報を元にガスのクリーニング工場を突き止めます。マンホールから地下の下水道へ入り、ガスたちの監視などをしています。彼は社会や一般人に対して冷酷非情であるにも関わらず、カルテルに対する忠誠心は強いようで、こういった地道な仕事を黙々とこなします。そういう感覚、価値観が今ひとつ理解できませんが、ラロの、ガスに対する個人的な恨みが非常に強いこともあるでしょう。
ガスのクリーニング工場を、公共下水道の排水溝(道路脇にあり雨水を流すところ)からラロが監視しているカメラワークになっています。実際に、あのような作りと位置関係の排水溝が存在したのか、排水溝の入り口に、あたかもラロがいるかのように見える加工処理を行ったのか、どちらでしょうか。いずれにせよ、上手にシーンが繋がっていて、ラロのいる場所とクリーニング工場の位置関係がよく分かります。
ラロは、メキシコにいるドン・エラディオへのビデオレターを撮影します(子どもみたいで可愛いね)。その後、介護施設にいるサマランカファミリーのドン、ヘクターへ電話をかけますが、彼につながるまでの間の「保留」時に、しばしば雑音(信号)が混じることに気付きます。ラロは一旦電話を切り、再度かけ直します。
会話の内容は、ガスのクリーニング工場についてのようです。「奴は巧妙に足跡を消してる。だが安心してくれ。当初の計画に戻る」「ボスは怒るだろうが、これしかない」とヘクターに伝えます。恐らくラロは、ヘクターへの電話が傍受されていることを見込んで話をしているものと思われます。
ガスの警護を仕切るマイクも、ラロを仕留める作戦を練ります。
弁護士ソウルとキムは、ハワード・ハムリンを陥れる計画が一旦暗礁に乗り上げます。ソウルは慌てて対処しますが、キムも今後の自分のビジネスにおいて重要な転換点となるはずのサンタフェでの会合をすっぽかして作戦のために動きます。ちょっとしたオチのある写真を使ったプランだったのですが、悪ふざけだとしたら、もはや笑えないですねー。ソウルとキムが、ハワードの人生を破滅させていい理由が見つかりません。
老人施設サンドパイパーの訴訟でHHMならびにデイヴィス&メイン(原告の代理人)と、シュワイカート&コークリー(サンドパイパーの代理人)が和解交渉に臨みます。結果としてハワードはソウルらの策にハマり、社会的信用をさらに損ない、窮地に陥ります。
その後、ハワードがソウル&キムの自宅を訪れ、悪だくみの真意を問います。
そしてソウルとキムにとって「お天道様は見てるんだよ!!」みたいな展開が訪れます。しかし本当にそのような流れになるかどうかは、まだ分かりません。彼らのその後は、エピソード8以降へと持ち越されます。すぐに「因果は巡る」という流れにならずとも、ソウルとキムが今まで行ってきた数々の選択の代償は大きなものになりそうです。
シーズン6は前半と後半に分かれていて、エピソード7が前半の最終回となります。エピソード8は7月以降に公開されます。
しばらく寂しいですが「ボッシュ:受け継がれるもの」シーズン1の残り2回、そして「ピーキー・ブラインダーズ」のシーズン6(6月にリリース)を楽しみに待つことにします。
ケトルマン夫妻を賛美しておきながら取り上げたことがなかった。最近「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を久しぶりに観たら、どこかで見た顔が出てきた。クレイグ・ケトルマンじゃないですかあ。ということで彼らをピックアップ。
ジェレミー・シャモス(クレイグ・ケトルマン役)
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」では、稽古中に怪我をして降板する舞台俳優ラルフを演じていた。一言で言うと “怪演”。クレイグ・ケトルマン役についても、人がいいのか馬鹿なのか、エゴが強いのか妻の言いなりなのか、よく分からない男ケトルマンを見事に演じている。隠れた実力派俳優で、ひょっとしたら過小評価気味?ジェレミーはニューヨーク市で生まれ、コロラド州デンバーで育った。ニューヨーク大学で修士号を取得。舞台俳優としても良作に出演し、キャリアを構築している。「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」でのパフォーマンスについて、いくつかの賞を獲得している
ジュリー・アン・エメリー(ベッツィ・ケトルマン役)
こちらもクレイグ役のジェレミーに負けず劣らず、いろんな役を演じ、それぞれ異なるキャラクターを見事に表現している。「BOSCH/ボッシュ」のシーズン6~7ではFBIの捜査官役で、お金に汚く自分勝手なケトルマン夫人とは随分異なるキャラ。ジュリーはテネシー州生まれ。父は酪農家、母はコンピュータアナリスト。第一次産業と第三次産業のDNAをもつ。ミズーリ州のウェブスター音楽院で演技を学ぶが、舞台のキャリアは16歳でスタートしている












