こちらの続きです。
ここから先は、これからシーズン1を観る人は読まないほうがいいかも。「ダーク」シーズン1の最終話時点で、次のことが明らかになっています。
- 失踪した「少年ミッケル」は、ヨナスの父ミハエルだった ⇒ ミッケルは1986年にタイムスリップした後、そこで大人になり、ハンナと結婚してヨナスが生まれた ⇒ 「少年ミッケル」と「中年ミハエル」は2008年頃から近所の住人として同時に存在していたことになる。ハンナは「ミハエル」として育った自分の夫と、不倫相手の失踪した息子「ミッケル」がそっくりということに気づかなかったのかな?
- 「フードを被った小きたなめのイイ男」は、2052年のヨナスだった ⇒ 「中年ヨナス」は2052年、2019年、1986年を移動しながら何かをしている。「青年ヨナス」のもとに現れ、ヴィンデン洞窟の扉へ誘導したり「過去を変えるな」とアドバイスしたりしている
- 失踪者たちは1986年、1953年、2052年のいずれかへタイムスリップしていた ⇒ 2019年11月前後に「少年ミッケル(1986年へ)」「青年ヨナス(1986年、次に2052年へ)」「中年ウルリッヒ(1953年へ行き逮捕される)」「老人ヘルゲ(1986年へ行き、そこで中年の自分に殺される)」「青年エリック(1986年へ。タイムマシン実験で死亡、遺体は1953年へ)」「少年ヤシン(エリックに同じ)」の6名が失踪し行方不明になっている
- 未来を救うため「中年ヨナス」は不思議な機械を使って、ヴィンデン洞窟のワームホールを破壊したいと考えている ⇒ 「中年ヨナス」が通ったワームホールは原子力発電所内の爆発エネルギーによってできたものだった
- 「中年ヨナス」は機械に質量の多いセシウムを使うことでブラックホールを作り出せることを「不思議な時計屋」から示唆される ⇒ 「中年ヨナス」が未来から1986年へ持ち込んだ機械(時空を旅することができる装置)をもとに、「不思議な時計屋」は、1953年に「老人クラウディア」が持ち込んだ設計図から作成していた同様の機械を完成させる。1953年に迷い込んだ「中年ウルリッヒ」が置き忘れたスマホと連動させることで機械を動かすことに成功
- 1986年時点で古臭さ満点なタイムマシンをせっせと開発し、しかも実験に失敗し続けていたのは「中年ヘルゲ」と司祭「ノア」だった ⇒ 世界が滅んだときの「箱舟」にしようと考えているようだ。2019年からやってきた「老人ヘルゲ」は、1986年の「中年ヘルゲ」に「ノアはウソつきだから従うのをやめろ」と言うが、彼を止めることに失敗する
- 一連の流れは「老人クラウディア」&「ヨナス」のグループと、司祭「ノア」&「バルトシュ」のグループの戦いとして展開していくことが示唆される ⇒ ノアはバルトシュ(ヨナスの友人で最後の原子力発電所長の息子)に「ヨナスは救世主ではない」「それ(ヨナスは救世主)はクラウディア(バルトシュの祖母)の嘘」「すべては光と影の戦いで自分たちは光に属する。クラウディアたちは影の側の人間だ」「ヨナスはクラウディアに騙されている」と言う
ここまでで、既に複雑な展開となっています。
シーズン2についてネタバレしない程度に紹介しますと、それぞれの時代で重要人物はこんなことをしています。シーズン2の現在の始まりは、6名が行方不明となった半年後の2020年です。そこからの33年周期で出来事がつながります。
[青年ヨナス]愛するマルタを含め、多くの人たちが既に死んでしまった廃墟のような2052年で絶望する。その後1921年へとタイムスリップ。ヴィンデン洞窟の扉から元の時代へ帰ろうとするが、通路はまだ完成していなかった(困るよね、こういうの)
[中年ヨナス]2020年の母ハンナを、子どもの頃の夫ミハエル(ミッケル)のいる1987年へ連れていき、再び2020年へ戻る。2020年の大人たちへタイムトラベルについて説明。母ハンナに対し、悲しみのまなざしを向ける(そりゃ、そうだろう)
[中年クラウディア]謎の機械を土から掘り出して試行錯誤し始める。1987年から2020年へとタイムスリップする。それまで家庭を顧みなかったにも関わらず、1987年に戻ってから急に家族思いになる(人間って勝手な生き物)
[老人クラウディア]過去や未来を行き来して、いろんな人に接触を図る。まるで秘密工作員のよう。一部の人にとって預言者のような存在になっている。アクティブなシニア
[司祭ノア]1987年へとタイムスリップした「少年ヘルゲ」をタイムマシンで1954年に戻すことに成功(あんな装置じゃ無理と思っていたけれど改良を重ねた模様。やってみるもんだね)。「少年ヘルゲ」はノアを信奉し信心を深める。依然としてバルトシュ(ヨナスの友だち)と関わりをもっている
[中年ウルリッヒ]タイムスリップした1953年で逮捕されて以来、34年間囚人で、精神に問題のある人たち向けの施設に収容され「老人ウルリッヒ」となっている。「青年ウルリッヒ(=若かりし頃の自分)」や「少年ミハエル(=失踪した息子ミッケル)」と同時代を生きている
[中年カタリーナ]夫ウルリッヒの残した捜査資料を手掛かりにヴィンデン洞窟へ行く。「中年ヨナス」と「中年シャルロッテ(警察官)」に説かれ、夫ウルリッヒと息子ミッケルの真実を知る。ウルリッヒだけでなく、ミッケルとも寝ていたハンナ(ヨナスの母)に腹を立てる。依然として元ヤン臭と、いかつさが漂う
新登場キャラと時代です。
[アダム]「シーク・ムンドゥス」の指導者。新しい世界への導き手という位置づけ。新世界を創造したいと考えている。「ノア」&「バルトシュ」グループが信奉しているようなのだが一枚岩とも言えず…。「老人クラウディア」はアダムを信じておらず、アダムも「老人クラウディア」を疎んじている節がある
[1920年]ヴィンデン洞窟で通路を掘っている人たちがいる。“あの扉“ はこの時代からある。「青年ノア」もせっせと掘っている。この時代の「青年ノア」は既にアダムを信じている
このドラマの登場人物には少年少女、青年、中年、老人の時期があり、それぞれ別の俳優が演じています。
演じる俳優同士がそっくり ⇒ 主要なところでは、ウルリッヒ、カタリーナ、ハンナ、シャルロッテ、アレキサンダー、ノア
まるで似ていない ⇒ クラウディア、レジーナ(クラウディアの娘)、フランツィスカ(シャルロッテの長女)
微妙(説明省略) ⇒ ヨナス、ミッケル(ミハエル)、ヘルゲ、エリザベート(シャルロッテの次女)、マグナス(ウルリッヒの長男)
シーズン2で、ヨナスの父ミハエル(ウルリッヒの息子ミッケル)の自殺にまつわる新事実が明らかになり、謎が解ける一方で、謎がさらに深まります。そして、老いも若きもタイムトラベル。ヨナスの母ハンナはクズの素質を別の時代でも開花させます。
すべてがつながっているとして、人間にその始まりが分かるのでしょうか。人間が始まりや終わりをコントロールできるのでしょうか。
「現世界を守りたい」と思っているヨナスは救世主なのか、それともアダムや「老人クラウディア」の駒のひとつに過ぎないのか、はたまたヨナスがみーんな悪いのか。「痛みがその人を作る」「しかしそのままでは人間は感情の奴隷だ」というアダムの言葉も鍵になりそうです。
“いつから来た?” じゃない。“どの世界から来た?” と言うべきね
そしてシーズン3へ。