「ブラック・ミラー」エピソードごとの評価・感想(シーズン6)

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「ブラック・ミラー」は2019年のシーズン5以降リリースされておらず、ひっそり終了したのかと思っていました。2023年となり、このたびシーズン6が公開されました。

「ブラック・ミラー」は近未来のテクノロジーがもたらすブラックな世界を描いているものが多く、シーズン3の「ランク社会」などは示唆に富んでおり、個人情報と評価・ランク付けが紐づけられて一元化されつつある現在の日本社会をも先取りしていた感があります。

「ブラック・ミラー」エピソードごとの評価・感想(シーズン1~3)
「ブラック・ミラー」シーズン1~3の各エピソードの評価と感想です。シーズン1~3だったらシーズン3、エピソードだったら「ホワイトクリスマス」と「ランク社会」が好きです。
「ブラック・ミラー」エピソードごとの評価・感想(シーズン4~5)
「ブラック・ミラー」シーズン4~5の各エピソードの評価と感想です。シーズン4~5だったらシーズン4、エピソードだったら「HANG THE DJ」と「ブラック・ミュージアム」が好きです。

シーズン6は5エピソードからなり、好みもあるでしょうが玉石混交という印象です。結末の解釈を視聴者に任せるタイプのものもあります。

またシーズン1~5の趣とも異なっていて、時期設定が必ずしも近未来ではありません。

ジョーンはひどい人

評価:〇+

コメント:ジョーンの日常生活が、逐一再現ドラマとして動画配信サービス “ストリームベリー” を通じて不特定多数にシェアされていきます。動画でジョーンを演じているのは有名女優サルマ・ハエック。しかし、そのサルマはイメージ使用の許諾に基づくバーチャル画像であり、生身の彼女そのものではありません。自分にとっての仮想空間には、またその先の仮想空間があって多層になっているという物語です。個人的には「契約書はきちんと読んでから同意しましょう。でないと想定しなかったことが生じた場合、法的手段に訴えても勝つことはできません」というメッセージかと思いました。サービス利用には長文で難解な規約や同意書が付き物ですが、よく読んで理解していたなら安易にサインできないものも多いのでは。契約社会が進行すると落とし穴も増えます。本シーズンのなかではオチが比較的明確な作品です。

ヘンリー湖

評価:〇+

コメント:ドキュメンタリー作品の撮影のためにデイヴィスは恋人ピアを連れてスコットランドの実家に帰ります。彼の父は既に亡くなっていて、母のジャネットだけが住んでいます。デイヴィスとピアはドキュメンタリー作品に、とあるテーマを取り上げる予定でした。しかしヘンリー湖に立ち寄り、彼の友人スチュワートから1997年に起きた、ある夫婦の失踪事件の話を聞いたピアは強く惹きつけられ、デイヴィスの反対を押し切って事件の調査取材を開始します。SF/ファンタジーというよりはミステリー/ホラーに相当するエピソード。スコットランドの広大な自然を舞台に人間たちの薄気味悪さを堪能する作品なのかなと思いました。「気持ち悪いわあ」「恐ろしいわあ」というダークな部分の映像化・描写には成功していますがメッセージは特にありません。強いて言えば皮肉な物語というのが結論かも。

ビヨンド・ザ・シー

評価:

コメント:機械人間デヴィッドとクリフは宇宙船に乗って危険な宇宙任務に着いています。その宇宙船に乗っているのはふたりだけ。職務まっとうのために協力体制を保つ必要があります。彼らは認識票のようなものを首から下げており、それをスキャンすることで地上へシフトします。そこには各自、妻と子どもがいて家庭生活が営まれていました。ある日、デヴィッドの身の上に不幸な事件が起きます。意気消沈するデヴィッドをサポートしたいクリフは彼に “ある提案” をします。それが少しずつ厄介な事態を引き起こしていきます。久しぶりにアーロン・ポール(クリフ役)を見た気がします。ケイト・マーラー(クリフの妻役)も。このエピソードが一番見ごたえがあったかな。結末らしきものがあり、私が想像した内容とは違っていました。そういった面でも良作。

メイジー・デイ

評価:

コメント:芸能人を追うパパラッチたち。チェコで撮影中のハリウッド女優メイジー・デイは精神的に追い詰められ、姿を消します。それをパパラッチが追います。メイジ―・デイを発見したものの、その状況に同情したボーは彼女を救い出そうとします。すると想像だにしなかったことが起こります。なぜこういう物語を創ろうと思ったのでしょう。限られた作品数の製作なので、もっと内容を吟味して欲しいところです。どこが面白いのかわからんわい。

デーモン79

評価:

コメント:1979年のイングランドが舞台。インド系の女性ニーダは百貨店ポセットの靴売り場で働いています。意地悪な同僚、奇妙なお客、怒りを内面に溜めていて、楽しい毎日というわけでもなさそうです。そんなとき、職場の地下倉庫で奇妙な図柄を彫った木片を見つけます。彼女のもとに悪魔ガープが現れ、3日の間に3人の人間を生贄にしないと世界が終わるとニーダに告げます。悪魔ガープがコミカルなキャラなので、まずはその点に面白さがあります。悪魔にも悪魔なりの深遠な悩みがあったりします。1979年という設定を反映した音楽が随所に流れます。70年代後半から80年代にかけて人種対立による暴動がイギリス各地で頻発していたようなのですが、そういう時代背景と何か関係があるのでしょうか。物語としては普通にほのぼのして面白い…かなあ。

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