シーズン1はコチラ(↓)。
打倒スターリンを掲げるトロツキスト組織「赤の砦」メンバー14人とリーダーのカルダコフと思われる遺体が発見されるところからシーズン2が始まります。ゲレオン警部はベンダ行政長官の命により殺人課として捜査にあたります。
シーズン1で「アルメニア人」エドガー・カサビアンの手下として動いていた全身タトゥーの “聖人ヨーゼフ(ヴィルチェク)” の遺体が建設現場で発見されます。「えっ?!そういうことなの?」という驚きからスタートします。
シーズン2の主要な人物
おおよそ物語の流れ、登場の順番にしたがって整理しています。
トロツキスト「赤の砦」:イスタンブールに亡命したトロツキーを支持する共産主義者の組織。ソ連工作員によってメンバーを大量に殺害される。リーダーのアレクセイ・カルダコフらしき死体も発見されるがカルダコフではなかった
ゲレオン・ラート:ベルリン警察の警部。殺人課に所属。第一次世界大戦を兵士として戦い、PTSDを患う。兄アンノーが正式に戦死と認められたため彼の妻ヘルガとの関係を前に進める
ヘルガ・ラート:ゲレオン警部の兄アンノーの妻。ゲレオンとは10年以上にわたり不倫関係にあったが、アンノーの戦死が公式に認められたことで息子モーリツを連れてケルンからベルリンへやってくる。ヴォルター上級警部の家に滞在する
モーリツ・ラート:ヘルガの息子で12歳。ゲレオンの甥にあたる。銃に並々ならぬ関心をもっている
シャルロッテ・リッター:警察では事務員扱いだが、恐れ知らずの行動力で証拠を集める。ゴミクズ以下の姉とその夫と相変わらず同居していて家族のために娼婦もしていたが、母が死んで外泊が増えている
シュテファン・イェニケ:ベルリン警察の刑事。請われてゲレオン警部の助手として動く。警部に伝言を届けようとした際、通り抜けた建物内で殺害される
「アルメニア人」エドガー・カサビアン:ナイトクラブ「モカ・エフティ」のオーナーでギャングの親玉。シュミット医師の指示には従う。瀕死のカルダコフから金塊のことを聞く
シュミット医師:謎の精神分析医。「アルメニア人」エドガー・カサビアンとつながっている
マックス・フックス:鉄道員だが「アルメニア人」エドガー・カサビアンの手下
非合法な軍事組織「黒い国防軍」:ワイマール共和国政府をひっくりかえそうと目論む右翼組織。軍人が多く属している
ブルーノ・ヴォルター:ゲレオン警部の上司で上級警部。「黒い国防軍」のメンバー。妻のエミーは鬱とアルコール依存症を患っている
アルフレッド・ニッセン:鉄鋼会社を経営する一族のひとり。民主主義の崩壊を企み「黒い国防軍」を支援。母の財団を通じて戦争寡婦・遺児となったヘルガとモーリツに財政援助する
サミュエル・カテルバッハ:ゲレオン警部と知り合いのジャーナリスト。要所要所で重要な取材記事を執筆する。ユダヤ人である
アウグスト・ベンダ:ベルリン警察の行政長官でユダヤ人。「黒い国防軍」を危険視、壊滅させようとする。狂信者と日和る人のなかで真面目に頑張っている
グレータ・オーバーベック:シャルロッテの友人。行政長官を務めるアウグスト・ベンダの家で住み込み家政婦をしている。自称共産党員のフリッツ・ヘッケルトと交際、彼らに利用される
ギュンター・ヴェーント大佐:大統領の相談役で「黒い国防軍」のメンバー。アウグスト・ベンダのあとを引き継いで行政長官となる
シーズン2の見どころ
政治的な駆け引き、動きがさらに複雑になっていきます。
- 「黒い国防軍」ヴェント大佐 & ソ連外交官(秘密警察の幹部)トロシン大佐 ⇒ 「血のメーデー事件」の責任追及を盾に、貨物列車をソ連に戻すよう警視総監カール・ツェルギーベルに迫る
- アルフレッド・ニッセン ⇒ 「黒い国防軍」ヴェント大佐に対し、金塊の一部を「黒い国防軍」への分け前とすることを約束する
- 「黒い国防軍」ヴェント大佐 & アルフレッド・ニッセン & 「ソロキン家」スウェトラーナ・ソロキナ (& ヴォルター上級警部) ⇒ タッグを組んで金塊奪取計画を実行に移す
- 「アルメニア人」エドガー・カサビアン ⇒ 「赤の砦」リーダーのカルダコフから金塊のことを聞く。手に入れようと考えてシャルロッテを拉致する
- ベンダ行政長官 & ゲレオン警部 ⇒ トロツキスト組織「赤の砦」メンバーに対する大量殺人を脅しのネタにソ連のトロシン大佐と取引。見返りとして「黒い国防軍」メンバー、彼らがソ連領地で行っていることについて情報を得る
- 自称共産党員フリッツ・ヘッケルト ⇒ 恋人グレータを利用し、ベンダ行政長官の暗殺に協力するよう仕向ける
- [駆け引きじゃないけど編]ヴォルター上級警部 ⇒ 「黒い国防軍」支援のために警察内の好ましくない勢力を取り除いていく
- [駆け引きじゃないけど編]「黒い国防軍」のみなさん ⇒ 政府要人の暗殺を皮切りに、ワイマール共和国の転覆を狙ったクーデターを計画(聖体の祝日作戦)
シーズン1の最後に関与した事件、家族関係のトラウマもあり、ゲレオン警部は政治闘争に関わる者たちの思惑に翻弄され、追い込まれていきます。ピンチが何度も訪れ、シャルロッテも繰り返し危険な目に遭います。「黒い国防軍」による「聖体の祝日作戦」の真実を負う者に死が訪れます。
歴史をベースにしているとはいえフィクションなので出来過ぎているところも少々ありますが、切れそうな糸を見るかのような綱渡りのドキドキハラハラがシーズン2の魅力です。
キーワードは「金塊の行方」と「暗殺計画」。新たなどんでん返しがあり、どんなふうに収束していくのだろう?というところでシーズン3へと続きます。