シーズン4への期待大!「アンブレラ・アカデミー」シーズン3までのおさらい

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SFについては好き嫌いがはっきりしています。例えば、大きくて見たこともないような怪物が「グワァ~!!」みたいな感じで出てくる作品は好まず、ゆえに「ストレンジャー・シングス」は途中で視聴に挫折しました。シーズン1~2あたりは非常に面白かったのですが。忍耐強くシーズン4まで見ると、その印象も変わるのでしょうか。

ブラック・ミラー」や「ダーク」はとても好きです。①身近にありそうな人間社会がベース、②しかしそこには新奇なテクノロジーや価値観/価値体系がある、③「あり得そう」であるにも関わらず「陳腐ではない」ストーリー、それらが私にとって多分重要なのです。

コミック原作の作品では “熱狂的ファンが細部について熱く語り合いそうなもの” が苦手。そんな私にとってドラマ「アンブレラ・アカデミー」はコミックベースでありながらも、好きなタイプのSFです。

過去と未来への “ほどよいタイムスリップ感”、歴史的な事実と連動するノスタルジックな部分があり、アカデミーのメンバーそれぞれの保有能力や個性に幅があるため、各人を取り巻くストーリーも多彩で楽しめます。世界の終わりという深刻なテーマを抱えつつも、ユーモアがあってゆとりを感じさせます。親しみやすくて大衆的なので比較的分かりやすい半面、分かりやす過ぎず、先への興味をつなぐようにできています。

シーズン1~3を通して「結局のところ誰が、何のために、このようなプロジェクトを推進しようとしているのだろう?」という根本的疑問に対し、完全なる回答がもたらされることはありませんでした。そしてシーズン4へと繋がっていきそうなシーズン3のエンディング。シーズン4の制作については何も発表されていないようですが、Netflixにおいて継続して見続けたいドラマは今や多くないため、ぜひとも続編をお願いしたいと考える次第です。

シーズン1のおさらい

1989年10月1日午後12時、世界各地で43人の子どもが生まれます。母親はすべて、その日の朝まで妊娠していなかったにも関わらず。そして冒険家で資産家のレジナルド・ハーグリーブス卿は、その子どもたちのうち7人を養子にします。養母グレースは子どもの養育と保護の機能をもったロボットです。

かつては銀行強盗から人質を救うなどしたスーパーヒーローのアンブレラ・アカデミー(ハーグリーブス兄弟の6人)。今や大人となった彼らは別々に暮らし、疎遠になっています。「アンブレラ・アカデミー+1(計7人)」の子どもたちは養父レジナルド・ハーグリーブス卿の死により再会しますが、ナンバー7のヴァーニャは過去の経緯から、兄弟との間にわだかまりがあります。また17年ぶりに、行方不明だったナンバー5(ファイブ)が姿を現わします。

[シーズン1のアンブレラ・アカデミー(6人+1人のメンバー)]

  • ナンバー1:ルーサー 怪力の持ち主。ハーグリーブス家に最後まで残った子ども。養父からの任務による怪我で獣のような身体になった。月でひとり4年間、黙々と仕事をこなしていた。思春期、アリソンに恋心を抱いていた
  • ナンバー2:ディエゴ ナイフ投げの達人。強盗に襲われた一家を救うなど、人助けっぽいことをしている。一時期、警察学校へ通っていた。ロボットの養母グレースを実母のように慕っている。ナンバー1(ルーサー)への対抗意識がある
  • ナンバー3:アリソン 「~という噂を聞いたの」の人。女優やモデルとしてセレブ生活を送っている(私の目にはモデルに見えない)。前夫との間に娘クレアがいる
  • ナンバー4:クラウス 死者を見たり、彼らと会話したりできる霊媒的な能力をもつ。ドラッグ依存者。ベトナム戦争従軍時に仲間のデイブと恋愛関係にあった
  • ナンバー5:ファイブ 瞬間移動できる。養父の制止に耳を貸さず、時間旅行を試みて17年間行方不明となる。養父の死をきっかけに未来から戻る。意識は58歳だが容姿は13歳。恋人はマネキンのドローレス。行方不明になっている間に一流の暗殺者となった
  • ナンバー6:ベン 怪物に変身できる。既に故人だが、クラウスと共にいて、彼を諭していることが多い。クラウス以外のメンバーからは通常見えない
  • ナンバー7:ヴァーニャ ロシア(崩壊間近のソ連)出身。養父から「特別な力が何もない子ども」として扱われ、アンブレラ・アカデミーのメンバーに入れてもらえなかった。アンブレラ・アカデミーに関する暴露本をかつて出版。バイオリニストをしている

未来から時間軸を戻ってきたファイブは、世界が間もなく滅ぶこと、アンブレラ・アカデミーの兄弟たちには世界を救えないことを知っています。

時間軸を辿って、コミッション(委員会)と呼ばれる謎の組織がファイブを追ってきます。コミッションは時間線を守るため、いろんな時代を監視して人々の自由意思を排除し、時間の連続を乱す者を暗殺しています。ファイブは組織に背いたため命を狙われています。コミッションのメンバーがユーモラスで個性的なキャラ揃いなのも、ドラマ「アンブレラ・アカデミー」の魅力のひとつ。

そして特殊能力をもたない “味噌っかす” として扱われてきたナンバー7のヴァーニャが、感情のパワーを爆発させることで覚醒に至るのが、シーズン1の一大トピックと思います。ヴァーニャは自分のパワーの大きさと恐ろしさに気付きます。しかし己の能力を上手く制御できず、アンブレラ・アカデミーの6人との溝は埋まりません。

「運命を変えてはいけない」とするコミッションと駆け引きしながら、世界の滅亡を食い止めようとするファイブ。ルーサーとディエゴ(ナンバー1と2)のリーダーシップを巡る軋轢。7人それぞれの過去とトラウマなども明らかにされていきます。

そして世界は滅亡の危機を迎えます。

シーズン2のおさらい

2019年4月1日、地球が大災害で甚大な被害を受けたところからシーズン2がスタート(我々のリアルな地球は平穏無事でした)。

ファイブの能力によって7人は時空を移動し、ダラスへ行きます。クラウスとベンは1960年へ。アリソンは1961年へ。ルーサーは1962年へ。ディエゴは1963年9月へ。ヴァーニャは1963年10月へ。ファイブは1963年11月へ。ファイブの世界ではソ連がアメリカに侵攻しています。

ファイブはコミッションの元暗殺者ヘイゼルと再会。そしてヘイゼルから、1963年11月25日に世界が滅亡する、時間軸を修正して家族と人類を救うよう言われます。どういうわけか、ファイブと “世界の終わり” はセットで時空移動するようです。

[シーズン2のアンブレラ・アカデミー(6人+1人のメンバー)]

  • ナンバー1:ルーサー ケネディ大統領を暗殺したオズワルドを逮捕直後に射殺したジャック・ルビーに仕えている
  • ナンバー2:ディエゴ ナイフを振り回して精神科の療養所に収容されるが脱出。ケネディ暗殺計画を阻止しようと考えている
  • ナンバー3:アリソン ケネディに期待を寄せる公民権運動家レイの妻になっている。美容室で働いている
  • ナンバー4:クラウス 乞食のような生活を送っていたが、怪しい風貌と特殊能力により、精神的指導者(預言者)として崇められるようになり、メキシコやインドで過ごす。信者に囲まれるカルト教祖である
  • ナンバー5:ファイブ 1963年へ移動の後、ほかの兄弟を探し出して、世界の終わりを阻止しようとする。養父レジナルド・ハーグリーブス卿がケネディ暗殺に関係していることを疑う
  • ナンバー6:ベン シーズン1に引き続き、クラウスと一緒にいる。クラウスに憑依して他者と会話する
  • ナンバー7:ヴァーニャ(シーズン3ではヴィクターを名乗る) 一時的な記憶喪失となり、農場で暮らすカール(夫)・シシー(妻)・ハーラン(息子)一家に身を寄せている。シシーと親密になり、自分の内的セクシャリティが男性であることに気づく

ヘーゼル&チャチャのコンビに代わり、スウェーデン人の三つ子がアンブレラ・アカデミーを狙う暗殺者として登場。こちらもある意味でお茶目な人たちです。

ファイブは世界滅亡を回避するため、コミッションのハンドラー(キレイなおばちゃん)と何度目かの取引を行い、約束を果たすため1982年へと移動。彼による約束実行のおかげで、アンブレラ・アカデミーの6人+1人は2019年へ戻る切符を手にしますが、1963年において断ち切り難い人間関係が既にあることなどから上手く事が進みません。ファイブは1963年の自分に会って説得することで打開策に繋げようとします。ルーサーはファイブと行動を共にします。

そして2回目の世界滅亡の危機が訪れます。1回目に続き、元凶は同じ人物。それを止めようとして、アンブレラ・アカデミーのメンバー(そのとき一緒にいなかったファイブ&ルーサーを除く)が倒れていきます。既に肉体を持たないベン(2006年に死亡)は持ちこたえられず消滅。

かつて溺れて瀕死だったところをヴァーニャによって蘇生したハーラン(身を寄せていた一家の息子)に異変が起こります。一旦はコミッションのハンドラー(キレイなおばちゃん)と取引したファイブですが、再び多数の暗殺者に命を狙われます。

シーズン2では、アンブレラ・アカデミーは “味噌っかす” ヴァーニャを含めて7人であることが確信され、結束が生まれます。そして時間旅行を経て、再び2019年のハーグリブスの屋敷へと戻った7人は驚きの事実に直面します。

シーズン3で起きること

“アンブレラ・アカデミー” が2019年へ戻ると、レジナルド・ハーグリーブス卿の屋敷には “スパロー・アカデミー” がいました。1989年10月1日午後12時、世界中で16人の女性が出産。母親はすべて、その日まで妊娠していなかったにも関わらず。そして冒険家で資産家のレジナルド・ハーグリーブス卿は、その子どもたちのうち7人を養子にしていました。

生年月日と生まれた時間は “アンブレラ・アカデミー” も “スパロー・アカデミー” も同じ。前者は43人の女性が生んだうちの7人、後者は16人の女性が生んだうちの7人で構成されています。“スパロー・アカデミー” は “アンブレラ・アカデミー” と同い年であるにも関わらず、そしてどちらもハーグリーブス卿の養子であるにも関わらず、それまで互いに面識がありませんでした。そして、あのベン( “アンブレラ・アカデミー” のナンバー6で2006年に逝去)が “スパロー・アカデミー” のナンバー2です。

ハーグリーブス卿は生きており、 “スパロー・アカデミー” に対し、ルーサーら7人について「“アンブレラ・アカデミー” を自称する、陰謀をたくらむ狡猾な反逆者たち」と説明します。“アンブレラ・アカデミー” の養母グレース(ロボット)も、 “スパロー・アカデミー” の養母としてそこにいました。

[スパロー・アカデミー]

  • ナンバー1:マーカス 身体能力が高い。格闘の達人。ヴァーニャと “ふたつのアカデミー” について話し合った後、姿を消す
  • ナンバー2:ベン 怪物に変身できる。“アンブレラ・アカデミー” のベンと見た目は同じだが、“アンブレラ・アカデミー” を知らない。“アンブレラ・アカデミー” のベンは優しく自制/抑制的だったが、こちらのベンは弾けていて邪心と虚栄心が強め
  • ナンバー3:フェイ 怪我により両目が開かなくなっている。鳥(多分カラス)の大群を操る
  • ナンバー4:アルフォンソ 顔と身体に火傷のような跡がある。受けたダメージを、そのまま相手に返すことができる
  • ナンバー5:スローン 相手の身体を宙に浮かせて操ることができる。ルーサーと恋に落ちる。それもあってルーサーは “スパロー・アカデミー” と仲良くなる
  • ナンバー6:ジェイミー 黒い唾液のようなものを飛ばす。掛かった相手に幻覚を見せて翻弄する
  • ナンバー7:クリストファー 立方体の行燈みたいな飛翔物。ビームのようなものを発しながら飛び回る。性別不詳

“スパロー・アカデミー” は人々にとって正義の味方/ヒーローであり、“アンブレラ・アカデミー” を敵と見なし痛めつけます。屋敷にいられなくなった “アンブレラ・アカデミー” は、クラウスの導きにより『ホテル・オブシディアン』に移ります。

シーズン2で自分のセクシャリティの真実に目覚めたヴァーニャは、髪を短く切ってヴィクターを名乗ります(吹き替えが突然男性に交代して違和感がある。オリジナルは演じるエリオット・ペイジの声のままで、そちらのほうが自然。なおエリオット・ペイジは、2020年12月にトランスジェンダーであることを公表。エレン・ペイジから改名。2021年には乳房切除手術を受けた)。

さて、アリソンは別れて暮らす娘クレアに会いに行きますが、その家にいた子どもはクレアではありませんでした。“戻った2019年” は “かつていた2019年” ではなく、平行宇宙、平行して存在している別のタイムラインのように感じられます。

クラウスは残された記録を基に、ファイブを伴ってアーミッシュの生母レイチェルを訪ねます。そして1989年10月1日、クラウスが生まれる前に彼女が死亡していたことを知ります。“アンブレラ・アカデミー” のほかの6人の母たちも、レイチェル同様の亡くなり方をしていたことが判明します。街から人が消えていき、彼らは『祖父のパラドックス』を解決せねばならないことに気付きます。

ファイブは時間旅行をして、死が迫った “コミッション” のトップから話を聞くことに成功します。“クーゲルブリッツ” についての情報も得ます。“クーゲルブリッツ” とは、時間軸をすべて飲み込むブラックホールの一種です。

“アンブレラ・アカデミー” が宿泊している『ホテル・オブシディアン』は秘密を抱えたスペースでした。“クーゲルブリッツ” の機能を停止させるため、ふたつのアカデミーは協力します。世界の滅亡がすぐそこに迫ってきています。

養父レジナルド・ハーグリーブス卿はふたつのアカデミーの子どもたちに対して、宇宙をリセットする「オブリビオン計画」への参加を呼びかけます。扉の向こうには反転した世界があり、侍の恰好をした番人たちがアカデミーの子どもたちに襲いかかります。

(その後、いろいろとありまして…)

アカデミーの子どもたちは、気づくと公園にいました。何かを成し遂げようとしていた養父ハーグリーブス卿は死去したようです。『ホテル・オブシディアン』の跡地らしき公園にあったハーグリーブス卿の記念像によれば、彼がこの世を去ったのは、ふたつのアカデミーのメンバーたちが生まれた1989年10月1日(ここにも『祖父のパラドックス』が?)。

『ホテル・オブシディアン』公園には “アンブレラ・アカデミー” のアリソン、“スパロー・アカデミー” のスローンの姿はありませんでした。一方で「オブリビオン計画」を通じて死んだり、負傷したりしたメンバーたちは元の身体に戻っており、五体満足な生存者として帰還します。それぞれが保有していた特殊能力は消えていました。チームは解散し、再びバラバラの道を歩み始めます。

『ホテル・オブシディアン』公園を望む場所には “ハーグリーブス・ファイナンシャル” というネオンサインを掲げたビルがありました。その脇にある高層ビル(“H三” との表記がある)のガラスの向こうには死んだはずのハーグリーブス卿と女性(恐らく死んだ妻)の姿。

…ということは、ハーグリーブス卿が手を変え品を変え、どうしても成し遂げたかったことは亡くした妻の復活、そして共に生きることだったのかなあという気がするのですが、ハーグリブス卿と妻は果たして生きているのか、死後の世界にいるのか、はっきりしません。ふたりが生きているならば、なぜ(テクノロジー面で)それが可能になったのかについても謎のまま。そして韓国ではヨイド行きの電車内に、メガネをかけて読書するベンの姿がありました。

シーズン3までを観て思うこと

このドラマのエンドロールのクレジットでは、エリオット・ペイジ(ヴァーニャ/ヴィクター役)がトップに表示され、次がトム・ホッパー(ルーサー役)であり、それらは何がしかの序列と作品内での重みを現わしていると思われます。それはそれとして、若きエイダン・ギャラガー(ファイブ役)が素晴らしいと私は感じます。

身のこなし、細かな動作、表情など、原作のコミックは見ていないものの、コミックならではの世界/テイストを見事に体現していると思います。戯画の世界から立ち上がった虚構、誇張のバイアスがかかった世界を表現しようとしていることが彼の有りよう/演技においては一目瞭然で、しかもクサくわざとらしい演技に陥っていません。素晴らしい才能です。

そして結局のところ “アンブレラ・アカデミー” こそがドラマのメインであるからだと思いますが、“スパロー・アカデミー” のメンバーは性悪で上昇志向の強いベンを除き、キャラ設定が若干貧弱です。人格面でも特殊能力においても。

この文章を書いていて、シーズン4継続への期待が高まりました。なぜなら、ここまで大掛かりな世界観を披露しての結論が「変わり者のハーグリーブス卿は、宇宙をリセットし、財閥のオーナーという仮の姿となりました。愛する亡き妻を生き返らせ、残りの人生を幸せのなかで世界の支配者として過ごしました」とか「すべてを完了させ、最愛の女性とあの世で仲良く手を取りました」とかだったとしたら、途中のストーリー展開の手の込み具合や面白さに比較して “凡庸でつまらない、拍子抜けし過ぎる結末” だからです。

シーズン4のリリースを気長に待っております。最後に。「アンブレラ・アカデミー」も作中で使っている曲のセンスがとってもよいです。

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今はじっとしている旅人
井上 あつこ

・マーケティングリサーチャーで日本語教師

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