「ベター・コール・ソウル」シーズン6、エピソード8(後半1話目)のあらすじ&感想

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7月12日より、エピソード8の後半戦がスタートしました。

長所がいっぱいあるにも関わらず、良からぬ企みの立案・実行に秀でていることもあって、他者を不幸にして楽しむことへの抵抗感が小さいソウル&キムのカップル(既に夫婦になっている)。その代償を支払うときがやってきました。

エピソード8には、個人的印象として3.5箇所の山場があったと思います。ナチョは出てきませんが、演じるマイケル・マンドの名前がなぜかクレジットにあります。

エピソード8(狙い撃ち)

タイトル原題の “Point and Shoot” とは、「オートフォーカス」という意味であるようです。

ラロ・サマランカは、ソウル&キムに対し、あることを命じます。言う通りにしないと、ふたりの命がここで終わるか、社会的に息の根を止められるか、どちらかになりそうです。

ラロはソウルを実行者、キムを彼の計画遂行までの人質に指定しますが、ソウルはキムに逃げるチャンスを与えようと役割の交換を申し入れます。ラロは少し考えますが、ソウルの提案を受け入れます。

ここが開始早々訪れる一つ目の山場(個人の感想です)。ラロの指示の内容について、観る者もいろいろ想像、予測します。そして「こんなことを強いられたら堪らんなあ」などと感じながら、その後の展開を注視します。

「キム → ラロの指令を実行」により、キム&ソウルの命が助かるとしても、弱みを握られた先の人生は暗いものになりそう。かと言って「キム → 計画の隙を見て逃げ出す」を選択した場合、ソウルが殺されることになりかねない。思考停止状態の彼女は抜け殻のようになり、指示通りの行動を採ろうとします。ここが二つ目の山場。

その頃、ラロはガスのクリーニング工場へ侵入しています(ほかが1なら、ここは0.5程度のプチ山場)。

ソウルの提案をラロが聞き入れ、キムを実行犯にした点について、計画を知ったガスは訝しく感じたように見えました。すなわち実行犯は、実はソウルでもキムでもどちらでもよかった、命じた計画が首尾よく遂行されるとラロは考えておらず(あるいは遂行されても、されなくても、どちらでもよく)、そのゴタゴタとバタバタに敵側の注意を引きつけることが目的だったのかもしれません(個人の推測です)。

ラロの動機に引っかかりを感じたガスは、手下を連れてクリーニング工場へと向かいます。それはガスにとっても予期せぬ意思決定であり、警備担当のマイクたちは当然のことながら把握していませんでした。

サマランカを憎むガスとラロ・サマランカが対峙します(3.5箇所目の山場です)。ラロの撮影によるドン・エラディオへのビデオレターに、捕らえられたガスが映し出されます。ドラッグ製造を行う予定だった極秘の場所とともにガスの最期を映像に記録し、ドン・エラディオに差し出すつもりのようです。ガスは、カメラの向こうのドン・エラディオに対し、あけすけな本音とサマランカへの恨みを語り出します。

窮地に陥ったガスには、ギリギリの策があるようです。

ソウル&キムの運命はいかに。「ブレイキング・バッド」のメンツは、これからのストーリーにどのように絡んでいくのでしょう。その辺りを楽しみに、後半戦を観ていきます。

出演者メモ

ファストフード店「ロス・ポジョス」の中間管理職(バイトリーダー?)役が板についている彼。ガスの表のビジネスにおける忠実かつ真面目な部下を演じています。イケメンというわけでなく、俳優として何が持ち味なのかも今ひとつよく分かりません。しかし、それなりの存在感。「こういう人って現実にいるよね」というリアリティの表現に成功しています。「クリミナル・マインド」と「ルシファー」は少し見たことがありますが、どこに出演していたのか分かりません(彼が登場するエピソードを観ていないかもしれない)。

ハリソン・トーマス(ファーストフード店「ロス・ポジョス」のライル役)

カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。コメディアンのデイブ・トーマスの息子。14歳で高校を卒業し(←とあるのだが、成績優秀だったということ?)、ハリウッドのミュージシャンズ・インスティテュートに通う。そしてレコードレーベルからオファーを受けた(←ということは音楽的才能もかなりのもの?)。その後、運転中に大きな事故に巻き込まれる。1年間、理学療法を受けた後、再び音楽活動を始めるが、(恐らく心身ともに)事故に遭う前と同じようには行かず、演技のトレーニングを受ける

有名な作品にいろいろ出ている。ドラマでは「フリンジ」「クリミナル・マインド」「CSI」「シリコンバレー」「ルシファー」など。映画祭で受賞した映画にもいくつか出演。2018年にThomas Productionsを立ち上げ、いくつかのプロジェクトを手掛けている

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