巡り続ける因果の物語。インドのスリラードラマ「ドゥータ ~恐怖のメッセージ~」

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今のところIMDbの評価は高く(8.1~8.0辺りを推移)原題は “Dhootha”。2023年の作品で心霊ものです。8エピソード(各40分程度)からなり、テンポよく展開していくので飽きません。

舞台は2022年11月、インドのアーンドラ・プラデーシュ州の最大都市ヴィシャーカパトナム周辺。ヴィシャーカパトナムはテルグ語で “విశాఖపట్టణం” という、かわいらしい表記です。○がポヨポヨ踊っています。タイトルの「ドゥータ」はテルグ語で “メッセンジャー” という意味です。

導入部あらすじ

有能なジャーナリストのサガル。新規発刊のサマチャル紙において編集長の座を獲得し、愛する妻は第二子を妊娠中。そんなとき不可思議な殺人や自殺が周囲で連続して起きる。しかも事件に先立って、予言するかのような新聞記事がどこかからやってくる。彼自身も事件の容疑者となり、嫌疑を払い汚名をそそごうとするが、人間の能力を超えた出来事の連続を前に絶望する。謎の事件の犠牲になった人たちに共通した要素は何なのか。サガルは死の連鎖を断ち切ることができるのだろうか。

登場人物

サガル・ヴァルマ・アヴドゥリ : 国際的にも著名なジャーナリスト。新しく発刊されたサマチャル紙の編集長に就任。ある日、食堂で新聞のクロスワードパズルを見つけたことをきっかけに一連の事件に関わるようになる。彼の父アナンドはアルツハイマー型認知症を患っている

プリヤ・アヴドゥリ : サガルの妻でジャーナリスト。第二子を妊娠中で仕事は産休

アンジャリ:サガルとプリヤの長女

カマクシ:サガルの家で働く家政婦

アムルタ : サガルの秘書。夫タパスは商船隊に所属し、ほとんど家にいない

チャクラヴァルティ大臣:プラジャ・ヴァック党の政治家でサガルと懇意

アシュウィン:プリヤの友人。保険金目当てで自分の経営する病院に放火する

チャンドラムルティ:ベテランのジャーナリスト。サガルのチームメンバーに選ばれる。サマチャル紙の発刊記念パーティで「ジャーナリズム 価値と信条」という書籍をサガルに贈る

チャールズ・デヴィッド : サマチャル紙の編集長候補だったが、サガルによって排除される。マシューという7歳の息子がいる

マリアン : チャールズの妻

コティ:サガルの車に追突したトラックの運転手。カラという妻がいる

アジャイ・ゴーシュ : マンカプラム警察の汚職警官(警部補)。祖父ラマナも警官だった

黄色い雨合羽を来たバイク乗り : 神出鬼没の謎の人物

クランティ・シェノイ:切れ者の警視。観察眼に優れており的確な推理をする。チャールズの事件を警視総監から任せられる

ランガ : クランティの下で働く犯罪捜査課の巡査。首カクカクが激しい

サティヤ : サガルの母校で学んでいるジャーナリストを志す学生。学位授与式でスピーチをしてくれるようサガルに依頼する。サマチャル紙でのインターンを希望。この人も首カク頻繁

キラン・レディ : 科学的根拠を重んずる心霊系ユーチューバー。著名なジャーナリストであるラヴィから、多くのジャーナリストとその家族が1963年以来、次々と不審死を遂げていることにまつわる話を聴く

コディナラ・サティヤムルティ: 独立運動に心血を注いだ著名なジャーナリスト。サティヤ・ヴェドゥ・ドゥータ出版の経営者。1938年に新聞の “ドゥータ” を創刊

ブパティ :コディナラ・サティヤムルティの部下。やっぱり首カク

ラガヴァイヤ : コディナラ・サティヤムルティと親しい議員で独立運動に貢献。足の悪い孫娘がいる

チャクラパニ : プラジャ・ヴァック党を創設した政治家。ラガヴァイヤ議員の対立候補

カルパナ:ラガヴァイヤ家の家政婦

視聴しての感想(ネタバレなし)

当初は主人公サガルをやり手のジャーナリストと思っていたが、こすっからい男であることが徐々にわかってきたので、不可解な事件によって追い詰められていってもあまり同情しなくなった。この「こすっからい」というところが本ドラマの肝であることが後に判明する。

コンパクトにまとまっていて面白いスリラーだったが、本筋とあまり関係のないところで疑問が湧く。

  • よく雨が降っており、土砂降りのシーンが多い。雨季なのか、そういう気候の土地なのか、どちらだろう?
  • 登場する人たちには、それぞれ別荘や別宅がある。お金持ち、特権階級、あるいはその両方?
  • セリフを言う際、小刻みにカクカクと首を左右に振る俳優が目立つ。日本で言うと歌舞伎のような、何がしかの伝統芸能の流儀であろうか?テルグ語圏の文化(習慣)なのだろうか?程度の差はあれ、みんなでカクカクしているので個人のクセではないような気がする
  • サガルの妻プリヤは産休中のジャーナリスト設定。しかしジャーナリストに見えない。あの職業特有の臭みと押しの強さがない(それどころか労働のニオイすらしない)。あの女優をプリヤ役に選んだ理由がわからない
視聴しての感想(ネタバレあり)

家系に連綿と流れる因果応報のお話。ジャーナリストと政治家の関係に焦点を当てている。

こすっからい種子を先祖から受け継いだ子孫は、やはりこすっからい大輪の花を咲かせて物質欲やエゴを満足させる。ドラマの流れに勧善懲悪のようなテイストがあるため「不気味過ぎて、この先まで観られないわ~」という気持ちに至りにくい。

一連の事件解決によって実力をさらに認められることになったクランティ警視。物語の最後に超常現象を伴う未解決事件を扱う特別チームのリーダーに任命される。ジャーナリストの話は一通り完結している。比較的評価のよい作品だったので続編があるとしたら、また別のプロットになるのだろう。

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