「ジャック・リーチャー ~正義のアウトロー~」(シーズン4)の最終エピソード公開とタイミングを同じくして、同ドラマからのスピンオフ作品「ニーグリー」も配信を開始しました。原題も “Neagley”。
「ジャック・リーチャー」シリーズほどアクションに寄っていないサスペンスものであろうと思い、早速視聴することにしました(私自身はアクション要素にさほどの関心がないからなのですが、本作のアクションもなかなかでした)。
リーチャー(アラン・リッチソン)も、ニーグリーの仕事を助けるという役回りで少しだけ友情出演しています。
これまで「ジャック・リーチャー ~正義のアウトロー~」を視聴してきた人に改めての説明は不要と思いますが、ニーグリーは、かつて軍警察第110特別捜査部隊で特別捜査官としてリーチャーの元で働いていた人物。軍を離れてからは、探偵事務所に所属する私立探偵として働いています。
リーチャーの最大の理解者で協力者でもあったニーグリーの人生や苦悩にも焦点があてられ、事件を追うサスペンスものとしてのみならず、家族関係を含めたヒューマンドラマに仕上がっています。
導入部あらすじ
シカゴの鉄道で、ニーグリーの子ども時代からの友人トミーが不審死を遂げます。服を脱いて全裸となり、何かに魅せられたような恍惚状態で線路に降り、正面から向かってきた列車に轢かれたのです。
トミーが、カルト集団と言われるリー郡にあるエコー・キャニオン農場(農業共同体)に入り浸っていたことを、ニーグリーは知ります。トミーの死、それに対するカルト集団の態度に違和感を感じたニーグリーは捜査を開始します。
またトミーが謎の白い粉をニーグリー宛に送っていたことが判明。この粉が、彼が死ぬことになった鍵なのではないかという仮説を立てます。
犯罪を繰り返している天涯孤独の青年キノをエコー・キャニオン農場に潜入させ、私立探偵を目指している同僚のレネー、シカゴ警察の刑事ハドソンと協力しながら、農業共同体であると同時に自己啓発の場である同農場の隠された活動を探ります。
またニーグリーは、物心ついた頃から悩んできた自身の接触恐怖症の原因を探ろうとします。しかし経緯を知っていそうな父カルヴァンは真実を語ってくれません。
登場人物
[探偵事務所の関係者]
- フランセス・ニーグリー:ヨーク探偵事務所に所属する私立探偵。物心ついた頃には接触恐怖症になっていた
- ジェラルド(ジェリー)・ヨーク:ヨーク探偵事務所の所長。ニューヨーク市警の元刑事。妻はノーラ
- レネー・バードウィッスル:ヨーク探偵事務所の所員。イギリス人で、行方不明の兄はパトリック
[ニーグリーの家族/友人/知人]
- カルヴァン・ニーグリー:ニーグリーの父。元警官。闘病中
- トミー・クレイン:ニーグリーの子どもの頃からの友人。母はティナ
- エリオット・パーシー:クック郡移動図書館の男
[警察関係者]
- ハドソン・ライリー:シカゴ警察の刑事。愛称は “ラッツ”。反社会組織ウォーター・ラッツの家系。ミッキー・ナインズのいとこ。父はブーン・ライリー(服役中)
- デイヴィス:シカゴ警察の刑事。ハドソンの上司
- プレメル:副署長
- マーフィ:ダヴォスを撃った巡査
[トミーの死の周辺人物]
- キノ(ディオン・ヘッカーソン):トミーの鉄道事故死の際、事件現場周辺にいた21歳の青年。お金に困っていて、ニーグリーの情報屋になる
- チャーリー・ホール:駅のカメラの修理情報を開示請求した男。集金・取り立ての仕事をしていた
- ルル:エコー・キャニオン農場でトミーと仲がよかった。不審死を遂げる
[エコー・キャニオン農場の関係者]
- ローレンス・コール:CEO
- ジュディス・グレイ:運営主任
- メイソン/マンディ/グリニス/コナー/クラウド:農場のメンバー
- セオドア・ダヴォス:ニーグリーらの命を狙う男。元軍人
- フォード:ダヴォスの手下でローレンス・コールの信奉者。元軍人
- ジェンズ・ウォラー:闇医者
- ドイル/オーウェン・ヴァーク:実験台(被験者)の男たち
- アーロン&セレステ:農場に身を寄せている夫婦
- ピアース・ウッドロウ:インヴェクション製薬のCEO
- ジェリー・オコネル:医療用幻覚剤 “トランクララ” のPRをする芸能人
[その他]
- ドッティ:ハミルトンの実験(ピナクル製薬の設立した診療所)についての記事を書いた記者
- スクーツィ:賭博罪で服役中の犯罪者
- トレーシー:ハドソン・ライリーの幼馴染
- トニー:銀行員
- アーヴィド・ローリングス:スウェーデン人。ローリングス社のCEO
- アニカ/エリック:ニーグリーの部屋に侵入する者たち
- コーリー・バレガ:農園に攻め入る武装集団のリーダー
感想&メモ:ある種の希望を感じさせて終わる好作品
カルトが集めた信者を被験者にした新薬開発、製薬会社からカルト集団に流れる莫大な資金という組み合わせに意外性はないものの、「ありそう」なことであることで相応の真実味が担保されたドラマになった感じがします。
ヒッピー崩れの風体の教祖(自分勝手な人格障がい者)、魂の救いを求めて集まった人たちを細かなルールとマインドコントロールによって支配という図式もよくあるプロットと思いますが、男前ながらも繊細な心をもつニーグリー、彼女に惹かれて誠心誠意サポートする刑事ハドソン、孤独な不良青年ながらも純粋さをもつキノ、私立探偵の免許はないものの切れ味抜群のレニーというチームのケミストリーが、この作品を小気味よい爽やかさへと導いている印象をもちました。
私自身はアクションものが好きというわけでないですが、アクションシーンが「ジャック・リーチャー」シリーズに準じたレベルになっていて、まさか本当にニーグリー(マリア・ステン)が演じてはいないだろうという超人的な動きがいくつも出てきます。ゆえにアクションもののファンの人たちにも受け入れられる内容になっているのではないでしょうか。
シーズン2があるという情報は得ていないものの、キノがニーグリーのアシスタントになり、レニーは生き別れた兄パトリック捜しを継続、ニーグリーとハドソンの接近といった “その後” の物語を楽しめたらいいな、と続編を期待させてくれた作品です。
[ロケ地]カナダ(オンタリオ州)
