リー・チャイルドによるジャック・リーチャー・シリーズのうち「葬られた勲章」を原作としています。
これまでのシーズンから続投するのは主人公リーチャー(アラン・リッチソン)だけ。登場人物は刷新されています。
導入部あらすじ
午前2時過ぎ、ジャック・リーチャーはフィラデルフィアにいました。彼は現在、フィラデルフィアで自由な日々を送っているようです。乗り込んだ地下鉄車内で、思いつめた様子の女性に出会います。
彼女が普通の精神状態でないことを瞬時に察知したリーチャーは歩み寄り、手提げバッグに両手を入れている彼女に対して「両手を見せてくれ」と言います。彼女が爆発物または化学物質によるテロを目論んでいると思ったようです。何回かのやり取りの後、女性が袋から取り出したのは拳銃でした。銃口をリーチャーに向けて構えます。
「終わりよ。終わりなの」と繰り返す彼女に対して「力になるから話してくれ。自分は警官なんだ」とリーチャーは訴えます。“警官” と聞いた女性は、自分のこめかみを撃ち抜いて自殺。彼女(アナ・メリック)が連邦政府の職員であったことから、リーチャーは警察署で捜査官らにも事情を説明することになります。
警察署を出たところで、2人組の暴漢に襲われるリーチャー。彼らはアナが所有していたはずのUSBメモリを手に入れたいようです。
男2人組に指示をしていたのはライラ・ホス。白血病を患っており、骨髄提供を依頼したくて行方知れずの父ジョンを探しているとのことでした。父はインドネシアに赴任したことのある元軍人で、どこにいるかわからない父親捜しに親身になってくれていたのが連邦政府の人事部門で働いていたアナだというのです。その “ジョン” とは下院議員のジョン・サンプソンでした。
生前のアナに会った最後の人物リーチャー、アナのUSBメモリを探していたライラは、さらに別の謎の男たちに狙われます。死んだアナの弟で警官のジェイコブ・メリックは、リーチャーたちに加勢してサポート。
その後、リーチャー、フィラデルフィア市警でアナの自殺を担当していたタマラ・グリーン刑事、メイフィールド警察のジェイコブ・メリック巡査はスーツの男たち(CIA)によって拉致され、檻に入れられ監禁されます。失われたUSBメモリには非常に重要な情報が入っていたらしく、複数とみられる組織の人物がその行方を追っていました。
実はライラはジョン・サンプソン下院議員と血のつながりはなく、本当は「過去に彼がインドネシア軍部に民間人への拷問/殺害の方法を指導したことについて調べていた記者」なのだと、リーチャーに語ります。しかしライラたち、USBメモリを追うインドネシア勢の正体と真意には、まだまだ明かされていない面がありました。
アナの自殺は、いち連邦政府職員による情報漏洩の不祥事として処理されてよいレベルの問題ではなく、大きな利権や野望、人々に脅威をもたらす危険をはらんだ出来事だったことがわかっていきます。リーチャーはタマラ警部、アナの弟のジェイコブ巡査、フリー記者のラッセル・プラムらと協力しながら、アメリカ権力層の闇を暴き、社会が受けることになるWMD(大量破壊兵器)による大打撃を食い止めようとします。
主要な登場人物(ジャック・リーチャー除く)
[警察関係者]
ショーン・ドカティ:フィラデルフィア市警の刑事
タマラ・グリーン:フィラデルフィア市警の刑事。ドカティの相棒
ジェイコブ・メリック:アナ・メリックの弟(養子で血はつながっていない)。メイフィールド警察(ニュージャージー州)の警官(巡査)。経験不足だが、強情で引かない性質
モンティ・デローザ:メイフィールド警察の警部補。ジェイコブの父の相棒だった人物
サイラス:ドカティやタマラの情報源
[ワシントンD.C.関係者]
アナ・メリック:地下鉄内で自殺した女性。ワシントンD.C.の連邦政府(陸軍省の人事部門)に所属する職員。シングルマザーで、ベンという大学生の息子がいる。弟ジェイコブ同様に養子として育つ
スナップ(マクマイケルズ)/クラックル(ジャービス)/ポップ(ビューナー):ワシントンD.C.からやってきた捜査官。アナが持ち出したと思われるUSBメモリを捜している
フォスター:CIA捜査官でマングース作戦の指揮官。スーツに黒ネクタイのことが多い。似たようないで立ちの男たちを伴っている
[ライラ・ホスとその関係者]
ライラ・ホス:「白血病を患っている。母はアミーシャ。父は元・デルタフォースのジョン」と当初は自己紹介していたが、真実ではない
アミーシャ・ホス:ライラの母ということになっていたが、真実ではない。その後「インドネシアで軍部のプトラ将軍らによって、夫を殺された女性」という設定に変更するが、それも真実ではない
ブラン/ティムール:「ライラのいとこ」ということになっていたが、実は雇われた護衛
トマス・ワベリ:ライラがジブチから呼び寄せる男
プトラ:インドネシアの将軍
[ジョン・サンプソンの関係者]
ジョン・サンプソン:ノースカロライナ州選出の下院議員。デルタフォース時代の1998年頃、インドネシアに赴任していた
エルスペス・サンプソン:ジョンの妻
スプリングフィールド:ジョン・サンプソン下院議員の警備責任者
ノーラン・ケイヒル:ジョン・サンプソン下院議員の主席秘書官。デルタフォースではジョン・サンプソンの上官だった
レオ・アールキスト:科学者。アメリカ最大の農薬会社、プルートス・ケミカルのCEO
ヴァンス:傭兵のひとり
マイク・ダンストン:パーティー参加者でハイドロメイド・パワー社の代表。“ジョン・サンプソンとのディナー” 落札者。連れている息子はカイル
[その他]
ラッセル・プラム:フリーの記者
コリン:アナの息子ベンの友人
メアリー・エレン・ダニエルズ:ベンと関わりのあった風俗嬢
シーズン4のポイント
[優れているところ]
- ジェイコブ・メリック役のクリストファー・ロドリゲス・マーケットがいい味を出している。ああいうキャラの人って実際にいるし、演技に違和感がない
- そういう意味では、ラッセル・パーム役のケビン・ワイズマンもよかったと思う
- これまでリーチャーのラブアフェアの相手は彼の味方だったが、今回はそうでなくてよかった(同じパターンは飽きる)
- リーチャーらを襲う男たちが、実はいくつかのグループ(異なる組織系統)に分かれているところが面白いと思った
- お約束として “見えないところで糸を引いているラスボス” が出てくるのかと思ったが、そんなことはなく終了したのも、ある意味で目新しくてよかった
[微妙なところ]
- リーチャーが自信満々に間違った仮説を披露する(複数回)。すべてが仮説通りだと面白くないので、それでよいとも言える。リーチャーってうろたえて「てへぺろ」的な表情をすることが非常に少ない
- リーチャーが結局のところ不死身過ぎる。アミーシャも
[トリビア(ってほどでもない)]
- シーズン5が予定されている
- インドネシアの女性2人がビッグネーム。ライラ役のアグネス・モーは子役出身の女優であり、アーティスト(歌手)としても功績を残していて、インドネシアの誇りとされている。公式記念切手も発行されている。アミーシャ役のアングンも同様に(というか、その先輩的存在であり)多大なる功績をもつアーティスト。4回の結婚歴がある
- スピンオフドラマ「ニーグリー」も公開された





