第二次世界大戦終戦間近のヨーロッパ戦線を描いた「バンド・オブ・ブラザース」

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アマプラで「バンド・オブ・ブラザース」を見ています。「HOMELAND」のブロディ(ダミアン・ルイス)が主要な役で出ていますが、「HOMELAND」では私はピーター・クイン派です。

日本のドラマは好きでなく洋ドラ派です。なぜかというと日本のドラマは作りが単線で、一本の線路を右から走るか左から走るかくらいの作り込みしかなく、変数(いろんな要素)とそれぞれが起きる確率を考慮し、長いタイムラインの上でストーリーを組み立てることが不得手だからです。もちろん洋ドラにもゴミみたいな作品はたくさんあります。

「バンド・オブ・ブラザース」 はノンフィクションもので、 1944年頃の第二次世界大戦ヨーロッパ戦線の記録をなぞっています(一部、事実と異なるところあるようです)。 アメリカ陸軍第101空挺師団第506歩兵連隊第2大隊E中隊の訓練から対ドイツ戦勝利・終戦までを描いています。いろんな切り口で各エピソードを上手にまとめている好作品と思います。

タイトルの通り、強い絆で結ばれている兵士たちの戦場での姿を描いています。

[エピソード]1.翼のために/2.ノルマンディ降下作戦/3.カランタン攻略/4.補充兵/5.岐路/6.衛生兵/7.雪原の死闘/8.捕虜を捉えろ/9.なぜ戦うのか/10.戦いの後で

舞台はアメリカ(トコア)、フランス(ノルマンディ、カランタン、アグノー、パリ)、オランダ(アイントホーフェン、アーネム)、ベルギー(バストーニュ、フォイ)、ドイツ(ベルヒテスガーデン)、オーストリア(ツェル・アム・ゼ―)、アルデンヌの森(ベルギー、ルクセンブルク、フランスにまたがる)などです。

快適さのカケラもない兵士という任務を志願するメンタリティはよく分からないのですが、平穏無事な生活こそが素晴らしく美しいかと言えばそうとも限りません。私は「エピソード6 衛生兵」が特に好きで、それはこのエピソードのメインであるユージンの顔と声が好きなところが大きいです。

この当時、日本軍が展開していたのは何かと調べてみると、そのひとつが悪名高きインパール作戦(最低最悪の事例として、後年世界各国の軍隊教育のお手本になっているらしい)。ミャンマーを越えてインドのインパールを3週間で陥落しようと目論んだものの、ひとりとしてインパールには至らず、3万人の日本兵が命を落としました。「食料補給が困難なので作戦を実行に移すべきでない」と難色を示す専門家の意見を軍の上層部が聞き入れなかったため、戦闘よりも飢餓と伝染病で死んだ人のほうが多かったといいます。

現実における変数(いろんな要素)とそれぞれが起きる確率を考慮せず「食料の不足分は行軍の途中で調達すればよい(=多分どうにかなるでしょう)。インパールの陥落を目指すことに意味と価値がある」と位置づけた、合理性を欠く上層部への忖度がなされたわけです。

日本人や日本の軍隊は、一旦組み立てたロジックや戦法に大きな変更を加えることが甚だ苦手であると歴史的事実から言われています。仮に幸先が良かったとしても、その時点からロジックや戦法を柔軟に変えられないがゆえに相手に先を読まれ、第二、第三の攻撃から身をかわす術を持ちません。…というかロジックや戦法というのもあってないようなもので、第二次世界大戦後のイギリスによる調査に対し「インパール作戦に関し、日本の大本営にそもそも計画と呼べるものは存在しなかった」と軍の上層部が回答しています(人の命を預かる立場の人間がよう言うわ)。

長いタイムラインで物事を考えることが苦手な日本軍を見透かして、イギリス軍は持久戦に持ち込み、日本の兵隊は飢えをしのぐために仲間の肉を食べる、といったところまで追い込まれました。

だらだらとなし崩し的に物事に対処し、誰も責任を取らず、なんとなく物事が収まっていけばそれでよしとする国民性。

私も日本人の端くれなので同様の傾向をもっていると思うのですが、2020年に至っても日本って変わらないもんですね。…と思うのは、意識していなかったけれど近々終戦記念日だからかもしれません。普段はこういったことをわざわざ考えません。

どちらかというと日本軍の話題が多くなりました。「バンド・オブ・ブラザース」は、優れた中間管理職とは?ということについても何かと考えさせられるドラマです。

[ロケ地]イギリス、スイス、

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