成長は“自己納得”とマイペースで(2)


起業についてみると、自分の技術や専門性を生かしてフリーランサーになること(「才能・専門フリーランス」…全体の17.6%)や、趣味・関心事の範囲での“身の丈ビジネス”起業(「趣味・関心ビジネス起業」…12.2%)には意欲を見せるが、リスクが高い反面、成長や高成長を期待できるようなベンチャービジネス起業への関心は低い(「ベンチャービジネス起業」…3.0%)。

【希望する働き方とそれについて思い浮かんだこと(アンケートより)】 (   )内は全体に占める希望の%

順位 能力・技能開発雇用(33.5%) マイペース雇用(27.6%) 才能・専門フリーランス(17.6%)
1 能力を磨ける 安定した収入を得られる 知識や能力を生かせる
2 知識や能力を生かせる 休暇を思うように取れる やりたい仕事、好きな仕事ができる
3 やりたい仕事、好きな仕事ができる 仕事が安定していて失業しない 納得がいく仕事ができる
4 納得がいく仕事ができる 仕事やプライベートを組織に束縛されにくい 関心のあることを追求できる
5 やり遂げたいという意欲をもてる 時間を自由に使える 能力を磨ける
順位 趣味・関心ビジネス起業(12.2%) ホスピタリティビジネス現場(5.8%) ベンチャービジネス起業(3.0%)
1 やりたい仕事、好きな仕事ができる 社会の役に立つ やりたい仕事、好きな仕事ができる
2 納得がいく仕事ができる やりたい仕事、好きな仕事ができる 能力を磨ける
3 知識や能力を生かせる やり遂げたいという意欲をもてる やり遂げたいという意欲をもてる
4 能力を磨ける 人に喜んでもらえる 高収入を得られる
5 やり遂げたいという意欲をもてる 納得がいく仕事ができる 関心のあることを追求できる

また現在の働き方・職業でみると、正社員や学生の方が、フリーターよりも、雇用されての働き方に対する回答率が高い。なかでも、正社員で「マイペース雇用」が高くなっている。フリーターでは「才能・専門フリーランス」への回答率が最も高くなっている。学生では、「能力・技能開発雇用」や「ホスピタリティビジネス現場」への回答率が高い(図表割愛)。

正社員全体とフリーター全体を比べると、フリーター全体のほうが「才能・専門フリーランス」への回答率が高い。しかし女性では雇用さる働き方の回答率が、男性よりもかなり高くなっており、独立的な働き方への指向は弱い。それに対し、男性では「才能・専門フリーランス」「趣味・関心ビジネス起業」といった、経営者として、あるいは属人的能力を生かして独立的立場で働くことへの指向がより強くみられる(図表割愛)。

フリーターを最終教育機関でみると、大卒では「能力・技能開発雇用」「趣味・関心ビジネス起業」、大卒以外では「マイペース雇用」への回答率が高く、能力・技能の開発や起業に対する意欲は、学歴によって違いがみられる。


 

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